ビジネスから教育まで自由自在 地頭力はこう鍛える。
知識に頼らず、思考によって解答を導き出すのが地頭力。これは先天的な能力ではなく、訓練次第で飛躍的に高めることができる。変化が激しい時代には、経験ベースでも結果を出せない場面が増えてくる。問題の本質をゼロベースで考えられる地頭力を鍛えよう。(東洋経済3月8日号より)
「地頭力」という言葉をご存じだろうか。テレビや新聞では「脳」を鍛える方法が連日のように取り上げられているが、とりわけ急速に話題を集めているのが、この「地頭力」というキーワードである。
では、地頭力とは何か。地頭ブームのきっかけをつくった『地頭力を鍛える』(東洋経済新報社刊)によれば、「考える力のベースとなる知的能力」。つまり、わからないことを調べるのではなく、自分の頭で考えて回答を導き出す力ということである。
「東京から大阪までの新幹線で、コーヒーは何杯売れますか?」
突然、この質問を振られて、あなたはどう答えるだろうか。約100杯、200杯……。そんなこと考えたこともない人がほとんどだろう。だが、回答をインターネット上で調べていては、あなたの地頭力は決してよくならない。自分の頭の中にある情報から、回答を推測できるどうかが地頭力のバロメーターである。
要素に分解して回答にたどり着く
この問題で試されるのは、正解にたどり着くかどうかより、その思考プロセスである。あくまで独りよがりのひらめきではなく、誰が聞いても理解できるような説得力のある回答を導き出す必要がある。
一例を挙げると、まず要素に分解すればよい。たとえば、東京から大阪までの新幹線で売れるコーヒーの数だったら、「買う人数×飲む回数」に分解できる。さらに買う人数は「乗客数×コーヒーの購入率」に分けられる……。このようにして計算していけば、答えの数字を出してから解き方を説明する際も、その理由を論理的に説明できるというわけだ。
さて以下に、あなたの地頭力を試す問題を5題掲載した。あくまで思いつきではなく、ぜひ自分の頭でどこまで考えられるかを試していただきたい。
Q1
日本全国の温泉旅館の数は?
Q2
東京から大阪までの新幹線でコーヒーは何杯売れる?
Q3
あ全国の家庭に蛍光灯は何本あるか?
Q4
東京ドームの容積は?
Q5
サッカー場に芝生は何本生えているか?