ボルボ「V60クロスカントリー」雪上でみた実力

凍結路面で感じた最新の電子制御技術とは?

一般道では所々、雪解けしたり、凍結していたりするリアルワールドでの走行性能を確認する。本来であれば一面雪景色となるはずの北海道であったが、冒頭お伝えした通り暖冬による雪不足……。現地の方々は「まるで春先のような路面状況」と驚いていた。

一方、試乗する側としては、部分的に雪が残る場面の走行であっても十分に得るものがあった。その最たる点は、乗り心地がとてもよいことと、リラックスして運転できることの2点だ。

装着されたスタッドレスタイヤ(筆者撮影)

V60CCとなり、V60比で大径化されたタイヤ分を差し引くと計算上52.5㎜延長されたことになるホイールストロークが功を奏していて、わずか数㎝の段差乗り越え時でもタイヤのあたりがグッとソフトになっている。

もっとも、当然ながらスタッドレスタイヤ(試乗車には横浜ゴム「iceGUARD 6」)を装着しているため、V60はもとよりV60CCが標準で装着するサマータイヤ(コンチネンタル「PremiumContact 6」)と比べれば当然ながらソフトな方向になる。

しかし、V60CC化によって変更されたスプリングやダンパーの相乗効果により、40km/h前後でのロードノイズが低減し、同時にステアリングやシートを通じて感ずる細かな振動周期にも変化が現れ明らかに滑らかになった。

取り回し性能は低下せず走行性能が向上

こうした乗り味の変化は、前輪サスペンションの主要パーツを上位モデルの「V90 Cross Country」と共有化したことの効果でもある。両モデルともダブルウイッシュボーンと形式こそ同じだが、より大きなボディを支えるために開発されたV90CC用サスペンションを採用するにあたり、V60CCでは取り付け部分やボディ側の補強を行うなど最適化が図られ、結果、しっかりと履きこなす。

唯一のデメリットとして考えられるのは、前述したトレッド拡大による立体駐車場でのパレット問題だが、それ以外でいえばこうして乗り味がよくなり、トレッドこそ拡がったものの18インチ/19インチタイヤ(さらにオプションの20インチタイヤ)でも最小回転半径はV60と同じ5.7mに留まる。取り回し性能を低下させることなく走行性能を向上させる大径タイヤが履きこなせることは、狭い場所での切り返しが多くなりがちなアウトドアシーンでも歓迎される部分だ。

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