新たな私的整理手続き ADR活用急増のワケ

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薄れるメインの存在感 ADR活用を後押し

今年に入りADRが急増する背景には、債務者企業、銀行双方の事情が影響している。

リーマンショック以降の金融環境の大幅な悪化で、銀行の新規融資は慎重になった。資金繰りに窮して倒産の危機に瀕する企業にとって、ADRが持つ「一時停止通知」(債権回収や担保設定の禁止)は魅力的。債務の返済猶予が認められれば、資金繰りは大きく改善する。

11月に申請した日本航空では、同時に企業再生支援機構による手続きが進行中だ。来年1月とみられる支援決定までの間、債務の返済を一時止めることで、資金繰りを楽にする狙いも込められている。

これまでの私的整理ガイドラインでは、メインバンクが重く損失を負担する「メイン寄せ」が慣例だった。これに対し、ADRでは債権者平等の原則が貫かれる。債権額の少ない下位銀行からは不満の声も漏れるが、メイン寄せの合理性を銀行側も説明しにくくなっているのが実情だ。

取引先の再生局面でメインバンクの役割が後退する中、企業のADR活用は増え続けている。


(撮影:今井康一 =週刊東洋経済)

 

山田 徹也 東洋経済 記者

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やまだ てつや / Tetsuya Yamada

島根県出身。毎日新聞社長野支局を経て、東洋経済新報社入社。『金融ビジネス』『週刊東洋経済』各編集部などを経て、2019年1月から東洋経済オンライン編集部に所属。趣味はテニスとスキー、ミステリー、韓国映画、将棋。

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