固定電話が怖い20代はこの心得を知っておこう 「固定電話恐怖症」に悩む若者のための処方箋

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新人が固定電話から学べることは主に2つあります。

会社の代表電話や共通電話を取れば、社内の誰が、社外のどんな人とつながっているのかが明らかになります。よく名刺整理の仕事はつまらないように見えて、その人のネットワークや訪問先がわかり勉強になると言いますが、それと似た効果が得られるわけです。

電話を数多く取っていくうちに、どのお客さんが誰の担当なのか、そしてどんな仕事で、なぜ彼が担当しているのかなどがわかってきますし、それは自分が将来部署の中でどんなふうに仕事をしていけばいいのかを考えるうえでも役立ちます。

また、電話をかけてくる側の話し方や内容をよく聞くことで、ビジネス会話の練習になります。イメージは、リモートの英会話です。

おそらく新人の皆さんは会社に入ると謎の「オトナ語」に悩まされたのではないでしょうか。「朝イチ」「でき早」「アグリー」など、私も違和感を抱いているのですが(でも使っていますが)、ビジネスシーンで使われる言葉はちょっと変です。

日常で使われる言葉とは別物と思ったほうがいいでしょう。語学の基本はヒアリングとスピーキングなので、電話を取っていくうちに、ビジネス会話への理解が深まっていくメリットもあります。

それでも固定電話が怖い場合は…

メリットがあれば少しでも頑張れるかと思い、少しこじつけ気味に挙げてみました。漫画家でイラストレーターのみうらじゅんさんも「なんでもプレイと思えば怖くない」とおっしゃっています。しかし、それでも怖いものは怖いという人もいるでしょう。

では、どうすればいいか。私の場合は、固定電話への苦痛を減らすために、英会話のカンニングペーパーのようなものをペラ1枚で作っていました。

「申し訳ございません。○○はただいま席を外しております。戻り次第折り返しさせますので、よろしければご連絡先を……」というようなありがちな言葉を全部書いて、半年ぐらいはそれを見ながら電話に出ていたのです。

カンペが見つかると恥ずかしいかもしれませんが、間違いなく固定電話への恐怖感を和らげる助けにはなります。どうしても固定電話を取るのが嫌で嫌で仕方がない人は、ぜひ試してみてください。

曽和 利光 人材研究所 社長

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そわ としみつ / Toshimitsu Sowa

株式会社人材研究所 代表取締役社長、組織人事コンサルタント

京都大学教育学部教育心理学科卒業。リクルート人事部ゼネラルマネジャー、ライフネット生命総務部長、オープンハウス組織開発本部長と、人事・採用部門の責任者を務め、主に採用・教育・組織開発の分野で実務やコンサルティングを経験。人事歴約20年、これまでに面接した人数は2万人以上。2011年に株式会社人材研究所設立。現在、人々の可能性を開花させる場や組織を作るために、大企業から中小・ベンチャー企業まで幅広い顧客に対して諸事業を展開中。著書等:『知名度ゼロでも「この会社で働きたい」と思われる社長の採用ルール48』(東洋経済新報社、共著)など。

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