都心に怒濤の出店攻勢、踊り場ヤマダ電機の巨艦戦略

都心に怒濤の出店攻勢、踊り場ヤマダ電機の巨艦戦略

巨艦の成算はいかに。10月30日に家電量販店業界で最大規模の店舗「日本総本店」を東京・池袋に開いたヤマダ電機。店舗ごとの売上高は開示していないが、業界関係者の推計では開店直後の週末の売り上げは約25億円に達した見込み。郊外店の年間売上高に匹敵する額を3日間でたたき出した計算だ。「現状、購買客の半数がヤマダのポイントカードを持たない新規客。好調な滑り出し」(岡本潤専務)と鼻息が荒い。

ヤマダはさらに、2010年、11年と新宿に同規模のメガ店舗を2店開く。畳みかけるような大型出店は、池袋地盤のビックカメラ、新宿地盤のヨドバシカメラの「商圏切り崩し」と目される。だが実際に挑戦を仕掛けるのは、都心部だけではない。

日本総本店の開店に合わせ150万部ともいわれる大量の新聞折り込みチラシをバラまいたが、その少なからずが東京北部から埼玉県西部のベッドタウン地域に投入されたという。池袋から私鉄路線で直結するこの一帯は、コジマなどの郊外店がひしめく激戦区。つまり郊外から消費者を奪う狙いもあるのだ。コジマの小島章利社長は「開店後、埼玉の店舗に影響がないとは言わない。接客の質で勝負したい」と警戒感を強める。

多出店戦略に陰り

この一帯にはヤマダの店舗も多く、一歩間違えば共食いしかねない。にもかかわらず攻略にかかる背景には、成長の踊り場感がある。

「損失は将来への投資と理解していただきたい」。今月上旬の決算説明会で創業者の山田昇会長はこう見得を切った。損失とは09年9月中間期に計上した不振店舗の減損損失約22億円。店舗減損としては上場以来、最大額である。

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