自己肯定感が低すぎてつらい人のための処方箋 「死にたい」と思う人ほどもっと吐き出そう

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「自己受容」というのは、「自己肯定」の世界に入るための「関所」みたいなもので、「自己受容」して「関所」を通過しないかぎり、「自己肯定」が許されないイメージです。ですからまずは、「自己受容」をして、自己否定の世界から抜け出すことが最優先です。

「アウトプット」で頭の中を浄化しよう

自己否定感の強い人は、コミュニケーションが苦手です。人に相談しないで、自分だけで悩む。また、自己表現が苦手でもあります。つまり、アウトプットが苦手な「インプット世界の住人」が多いのです。

ネガティブな感情は、吐き出さないと脳の中でループします。自分のコンプレックスや失敗体験、将来の不安が、何度も何度も頭の中をよぎる。ひどくなると、「死にたい」という考えが、頭から離れなくなれます。それを浄化する方法がアウトプットです。自分の悩みを人に「話す」だけで、スッキリした気分になることは、誰もが経験のあることでしょう。

アウトプットをすると「自己客観視」が可能になるという大きなメリットがあります。自分の気持ちを文章に書き出してみる。それを読み直すことで、「自分はこんなことを考えていたんだ」とハッとする。初めて客観的に自分を見直すことができるのです。

では、実際にあなたが「自己受容」するためには、どんなアウトプットをすればいいのでしょうか? 私がお勧めするのは、「自己受容の4行日記」です。

以前の私の記事「うつになりやすい人の意外に典型的なパターン」で、ストレスを受け流す力「レジリエンス」を高める方法として、「3行ポジティブ日記」をお勧めしました。

「3行ポジティブ日記」とは、1日の終わりに、今日あった楽しかったこと、ポジティブな出来事を3つ書く、という簡単なワークです。「3行ポジティブ日記」は、自己肯定感を高める方法としても非常に有効です。日々の体験の中の「自分ができていること」(ポジティブ体験)に気づくことができるからです。

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