シートは旧型ではブラックのファブリックに3色から選択可能なパイピングを組み合わせるという英国車のような仕立てだったが、新型は「クロスビー」と同じように、ファブリックの両サイドにインパネと同じ3タイプの色を入れる手法に変え、ブラックの部分には細かい模様を入れた。
気になったのはドアのアームレストを含め、色が入るのが前席のみであることと、ブラックのファブリックに入れた柄があまりアウトドアっぽく感じなかったことだ。裏を返せば旧型は、エクステリアを含めて日本車離れしたデザインのクルマだったと今にして思う。
フロントシートがベンチタイプからセパレートタイプに変わったことも新型の特徴だ。こちらはボディ側面を平面に近づけた結果、室内幅が広がったことで可能になったとのこと。ホールド性に優れるセパレートシートが好みというのが竹口氏の言葉だった。
新型はホイールベースも35mm長くなっており、その分後席空間が広がっているとのことだが、旧型も身長170cmの筆者が楽に足を組める空間はあったので、大差があるとは感じなかった。その後方にある荷室は、取り外しできるアンダーボックスがついたことがニュースで、アウトドアシーンで重宝しそうなアイテムだった。
しっりした乗り心地と静粛性
最後に走りについて触れておくと、まず感じたのはスズキ初の構造用接着剤などを用いることで捻り剛性30%、曲げ剛性20%の向上を果たしたボディ剛性のおかげだろう、乗り心地がしっとりしたことだ。骨っぽい乗り味だったと記憶している旧型とは一変した。
足回りがしっとり動くようになったことで、コーナーでは上屋の重さが気になることがあったのも事実だが、背は高いもののグリップは安定しており、シートの着座位置は低いので不安はなかった。
もう1つ感じたのは静かさ。とくに新開発の自然吸気エンジンとCVTの組み合わせは、すぐに回転が上がって騒々しくなることはほとんどない。リニアに回転が上がり加速していく。ターボも静かで、以前よりもなだらかに力を盛り上げるようになった。
スズキの軽で初のアダプティブクルーズコントロール、車線逸脱抑制機能は、いずれも不満のない作動を示してくれたので、高速道路を使ってのロングドライブでの快適性は、大幅に高まったと言えるだろう。
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