日産「セレナ」発売から3年でも売れ続ける理由

リーフで培った電動化技術が独自の魅力に

車線維持などを含む、前車へ追従しながら一定速度での走行を支援する「プロパイロット」を、最初に採用したのがセレナであった。これは、高速道路の移動を楽にするのはもちろん、横風などに対し車線内を維持して走行し続けることを促す、安心機能でもある。

2019年のマイナーチェンジでプロパイロットは下り坂での設定速度保持など機能向上が図られた(写真:日産自動車)

運転にまだ不慣れな人や苦手意識を持つ人にとって、高速道路の運転は敬遠されがちだが、プロパイロットを活用すれば、遠出も苦にしなくなる可能性があるだろう。しかも、プロパイロットの作動スイッチは簡単明瞭で、すぐに覚えられる。

さらにその副次的効果として、ハンドル操作をクルマが誘導する機能により無駄なハンドル操作が減って、ミニバンで車酔いしやすい3列目シートでの乗り心地も改善されることになる。

EVの経験が独自の価値を生み出した

技術の日産が構築した先進技術が、家族の絆を大切にするミニバンへの安全と安心、そして快適性をさらに高めた。そして、その領域はヴォクシー/ノアが追いつけずにいるアドバンテージでもある。

ステップワゴンは、ハイブリッド車もあり運転支援機能を追加しているが、モーター駆動を最大に生かしたセレナを凌駕する商品性は得られていない。EVを市販した経験の有無で、ミニバンのハイブリッドカーの商品力がここまで違ってきているのである。

ワンペダルを実現するe‐POWERというシリーズハイブリッドと、運転支援のプロパイロットの機能を手に入れたければ、セレナ以外に選択肢はない。ここに、セレナの強みがあるのだ。

今後、さらにセレナの魅力を高めるとするならば、日産がリーフで築いた電動化技術による商品性の広がりをさらに採り入れ、生かしていくことがカギを握るのではないか。

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