何もかも足りない「武漢」肺炎との凄惨な闘い 多くの人は検査を受けられず自宅で自主隔離
病院でコロナウイルスの治療を受けるには、多くの関門を抜ける必要がある。
公式のガイドラインによると、患者は最初の診断と、場合によっては処方を受けるために、まず地元の病院に行くことが奨励されている。その後、患者はその結果を地域の自治会に届けることになる。自治会は、病院とのやり取りと、その地域の世帯向けにリソースの調整を担当している。武漢には人口1100万人に対して、約1000の自治会が存在する。
市当局による1月24日付の通達によれば、症状が軽度の患者は通常、家に帰って自主的な隔離を行うよう伝えられる。より重度な症状がある人は、自治会によって指定される。自治会は、コロナウイルスを治療するために指定された20余りの病院のいずれかまで、救急車による搬送を手配する。
「重度症状」の基準が高すぎる
しかし実際のところ、患者とその親族は、このプロセスには非常に時間がかかり、「重度の症状」と認められる基準が高く設定されすぎていると語る。そのため、彼らはこのプロセスを諦め、病院で長い列に並ばざるをえなかった。
エイミー・フーは、64歳の母親が発熱、咳、息切れ、下痢を約10日前に発症して医者に行ったことを話した。最初の診断で、医師はフーの母親がコロナウイルスに感染していると伝えた。しかし、診断を確定させるための必要な検査ができないと、その医師は話した。
検査なしでは、母親は病院に入院することが認められなかった。それ以来、母親の検査をいつ実施できるか、病院から返事が来るのを自宅で待っていると、フーは話す。最近、旧正月の休暇に両親を訪ねてきたフーは、自ら予防措置を講じた。彼女は2人の子どもと一緒にホステルに泊まっている。
「私は政府に非常に不満を持っている。患者が死にそうな場合だけ、病院に入院できるようになっている」とフーは語る。
31歳のトン・イフアンは、先週、彼の父親の風邪がわずか数日で本格的に悪化し、医師がほぼ間違いなくコロナウイルスと診断したことを知って、パニックに陥ったという。