アプラス、投資用不動産に「ずさん融資」の実態

価格水増しでも満額融資、金利は驚きの5.8%

「ARUHI提携型サポートクレジット」は、審査対象となる物件の担保評価額が物件価額に届かなかった場合に、差額を追加で借り入れて実質的に満額融資を実行するために存在する。

通常の融資契約の場合、まず物件の購入希望者が本体ローンを申し込み、その後担保評価が行われ、その評価が物件価格を下回ったときに「別の物件に変更するか、差額を自己資金で補填するか、サポートクレジットを顧客に選択してもらう」(アプラス)。

だが、東洋経済の取材によれば、書類が改ざんされていた複数の物件購入者が、最初の申し込みの段階で本体ローンだけでなくサポートクレジットの契約をあわせて結んでいたことがわかった。

融資条件の説明なし

西日本在住の40代女性は、2017年9月に神奈川県内の中古マンションを購入すべく、アプラス投資用マンションローンを申し込んだ。「ローン返済額からサブリース(家賃保証)の収入を差し引いた月々の支出は2.6万円で、この金額はずっと変わりません」。マンション販売業者はこうした営業トークに終始し、「金利や借入期間といった融資条件の説明はなかった」(40代女性)。

そして女性は業者から促されるままに、契約書にサインした。融資契約締結後、業者から渡された契約書を確認すると、物件価格1700万円のうち本体ローンは1280万円しか実行されず、384万円はサポートクレジットで借り入れることになっていた。さらにサブリースでの収入は3万9600円から7万3600円に水増しされていた。

この女性のもとには2019年秋、賃料をもともとの3万9600円に引き下げる通知が来た。現在ではローン返済額が重く、月約6万円の持ち出しになっている。

東洋経済が融資手続きについてアプラスに問い合わせると、「本体ローンと同時にサポートクレジットを締結することはない」という回答があった。だが、あるマンション販売業者の関係者は、「本体ローンと同時にサポートクレジットも契約するのが通例だった」と打ち明ける。販売の現場では、担保評価が満たない物件でも、満額融資を前提にローンが組まれていた可能性がある。

女性が後に確認した融資関係書類。物件価格1700万円に対し、本体ローン(ローン①の部分)に加えて、サポートクレジット(残金の部分)の借り入れがある。女性が契約した時には、融資額の欄は白紙のままだったという(記者撮影)

サポートクレジットは無担保のため、金利は本体ローンよりも高い。東洋経済が複数の物件所有者を取材したところ、いずれも融資条件は本体ローンが「年利2.65%、借入期間25年」に対して、サポートクレジットは「年利5.8%、借入期間15年」だった。

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