石油ピークで食糧危機が訪れる 石井吉徳著

石油ピークで食糧危機が訪れる 石井吉徳著

世界が直面する最大の問題は石油枯渇である。過去にも油田は次々に発見されてきたし代替エネルギーでもカバーできるという世間の常識は間違いで、エネルギーの評価は質を抜きにしては論じられない。これが著者の永年の主張である。

確かにEPRという指標でみれば新油田も代替エネも質が悪い。その点からもオイルピークが重要なのだが、さらに進んで早晩、食糧危機が不可避であることに本書は警鐘を鳴らしている。実際、世界の食糧供給は石油なしには成り立たないにもかかわらず、貴重な石油の浪費が続いている。

地球は有限であり、石油をはじめとする資源を大切に使う「もったいない」の精神、リサイクルよりリデュースこそが基本だという。成長至上主義が転機に来ていると考えれば、指摘の多くはもっともであり、時代は今、発想の転換を迫られているといえる。平易に書かれており、多くの2色刷り図表・イラストも理解を助けてくれるだろう。(純)

日刊工業新聞社 1680円

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 北朝鮮ニュース
  • インフレが日本を救う
  • 最新の週刊東洋経済
  • ブックス・レビュー
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
小売り、外食…<br>値決めの勝者と敗者

値下げをすれば客が来る、値上げをすれば客が減るという常識が通用しない。「65円靴下」などの激安セールでも客離れに泣くしまむら。一方で、壱番屋やリンガーハットは値上げをしても客足は遠のかない。勝敗の分岐点はどこにあるのか。