そしてそのまま成婚、C子さんの実家で同居し始めました。囲い込み作戦ですね。彼としても都心の二世帯住宅暮らしは、むしろ「ラッキー」なのだそうです。平日は仕事で忙しく帰宅時にはみんな寝ており、大して気を遣うこともないそうです。
妻の両親と同居する、いわゆる「マスオさん」は一般的にはものすごく大変なイメージがありますが、実際は、妻が夫の両親と同居するほうが大変だと思います。というのも、マスオさんが妻の両親に構ってやれなくても大した問題にはなりません。妻が自分の両親と仲良くしてさえいれば家族関係は円滑にいきます。
しかし、逆に妻が夫の両親にまったく構わず、家族のコミュニケーションはすべて夫任せというのは難しい。そこは“嫁”としての役割が求められる傾向にあるようです。 コミュニケーションといえば、夫の母親と友だちのようにしょっちゅうLINEをしている妻は多いですよ。今は画像や動画を手軽に送れますし、テレビ電話もあります。
そうしたツールをフル活用して、孫と頻繁にコミュニケーションを取らせると、義両親は会った気分になる。だから、リアルではあまり会わなくてもいいのだそうです。わざわざ交通機関が混み合うお盆やお正月に子どもたちを連れて帰省するのは大変ですからね。賢い妻ですね。
一方、夫の母親も自分の息子が大好きなので嫌われたくないから「嫁のご機嫌を取っている」という人もいます。ある母親は、海外旅行のおみやげに実の娘と息子の嫁の2人に同じシャネルのバッグを買ったそうです。いわく「娘と嫁は平等」なのだとか。
10年ほど前までは「長男より次男のほうがいい」と結婚したい女性たちの間で言われていましたが、昨今はあまり聞きません。古い感覚の親世代はまだ言っているかもしれませんが、婚活世代においてはほとんど死語。ただし、家柄によっては、跡継ぎ問題は生じます。
プロポーズされたのに…
老舗の酒造の息子。お見合いしたD子さんとの交際をスタートしたのですが、次期社長となる父親の姉、つまり伯母が口を挟んできました。「家に遊びにいらっしゃい」と呼びつけられて行ったところ、D子さんは上から下までジロジロ見られて「地味な服ね」「派手なメイクね」とあれこれ言われたそうです。
それでも当のD子さんは「家がすごかった。絶対嫁ぎたい」と言う。理由は「トイレにクルクルと巻かれたハンドタオルが積まれており、お花が置いてあって広かった」。
私は「トイレのことより、チクチクといびられたことに気づかないの? 品定めされたんだよ」と指摘したのですが、本人は「そうなんですかね」とのんき。その後、何回かデートを重ねてプロポーズされ、大喜びしていました。
ところがその次の日、号泣しながら電話がかかってきたのです。なんと、あの伯母が結婚に大反対、破談となったと。それから彼は一切D子さんの電話には出ない、LINEもブロック。ひどい話です。プロポーズ後、両者が話し合いもせず一方的に破談にするのは、本来結婚相談所では禁止されている行為です。
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