外国人が「日本酒」に感じるただならぬ魅力 蔵元を訪れる人も意外と少なくない
「日本酒の魅力」を外国人ゲストに正しく伝えるためには、どんなことを意識してサービスをすればよいのだろう。ジャスティンさんとレベッカさんが考える、飲食店にできる取り組みを、7つの“ルール”として紹介しよう!
1. 言葉は通じなくとも、気持ちを伝える心意気
例えば、自分が海外でレストランに入ることを想像してみてください。注文した料理にどんなワインが合うのかわからない、そんなとき、ソムリエがニコッとウィンクをしてワインボトルを持ってきたら、「自分のために選んでくれた」という気持ちになりませんか?
日本酒を提供するときも同じこと。言葉の壁があっても、ゲストが求めるものを探り、それに応える姿勢をもつこと。「あなたに、とっておきの日本酒があります」という気持ちで提供すれば、日本語を使っても必ず伝わりますよ。
「どんな味わいが好きか」聞く
2. 「どんな日本酒が好き?」と聞かれるのは、ハードルが高い
日本酒を飲む機会が少ない外国人にとって「どんなお酒が好きですか?」と聞かれると、“辛口”や“大吟醸”など、知っている少ない言葉で答えざるをえなくなってしまう場合も多いんです。そんなときは、ちょっとした違いですが、「どんな味わいが欲しいですか?」と聞いてみてください。
さらに、“爽やか““華やか““穏やか““リッチ““フルボディ“など味わいを連想しやすいワードを使い、気分にフィットしたイメージを引き出すように会話をしてみるといいでしょう。
3. 「飲み比べセット」は、味の差を極端につけるべし
特定の銘柄を求めるゲストならば、ある程度、日本酒の知識も豊富な場合があります。それ以外、つまり「興味はあるけど、よく知らない」ように見受けられる客であれば、「飲み比べセット」で提案するのはいかがでしょうか。
ただし、「古酒」「純米」「にごり酒」くらい極端に味の差をつけてみてください。「これも……これも、日本酒なの!?」と感じてもらうことで、日本酒の味わいの幅、多様性が伝わり、興味を抱く人も多いはずです。
4. 日本酒の提供後は、しっかりとラベルを見せる
最近でこそ、イラストやポップなデザインも増えましたが、日本酒のラベルは依然として“漢字“で書かれているものが多いですよね。漢字になじみのない外国人ゲストには“漢字“は“絵“、すなわちイメージやイラストとして見てしまうことも多く、銘柄とラベルが頭の中で一致していないことも多々あります。