外国人が「日本酒」に感じるただならぬ魅力

蔵元を訪れる人も意外と少なくない

外国人も習慣的に日本酒を飲み、好みもさまざまである

下記のアンケートは、前に述べたおもな輸出先5カ国・地域を中心に取られたもので、「自国で日本酒を飲む頻度」の調査では、なんと85%が「月に1~2回」以上は日本酒を飲むということがわかった。

一方、日本酒の味の好みの調査の回答では、好みのタイプは分散。つまり、外国人といえども日本酒を習慣的に飲む人は増えており、好みはさまざま。一概に、「ビギナー」で「大吟醸が好み」などと決めつけず、提案していくことが重要といえるだろう。

日本人顔負けの経験と知識で、日本酒の魅力を国内外に発信するジャスティンさんとレベッカさん。訪日外国人に日本酒を提供する際にもっていてほしい飲食店としての「心構え」についてインタビュー!

日本酒をよく知る「プロ」に聞いた

蔵人・酒匠・発酵文化伝道師 ジャスティンさん

――外国の方の日本酒への関心が高まっているということを、ジャスティンさん自身も感じていますか。

日本酒のことを知りたい」と海外から僕のところに訪ねてくる方は多いです。僕の仕事の関係もありますが「麹」や「発酵」など、ピンポイントで知識を求めている方も増えています。彼らは「本物」を求めて来るから、酒蔵の取り組みや酒造りについて紹介すると興奮しますよ。

ジャスティン・ポッツ/アメリカ出身。国際ビジネスプロデューサー・利き酒師。英語教員として来日後、地域の日本食の魅力を伝える仕事で活躍。そのなかで発酵文化と出合い、とくに日本酒に惹かれ、酒のPRに尽力。千葉の木戸泉で蔵人として働いた経験も持つ。日本酒と焼酎に特化したpodcast「SAKE ON AIR」のプロデューサー兼MCも務める(写真:ヒトサラ編集部提供)

――外国の方の日本酒のリテラシーも上がっていると。

もちろん全員がそうというわけではありません。ざっくり言えば、先述の「ピンポイントで知識を求めている人」に加えて、「日本酒全般に興味がある人」「一般の旅行者」の3タイプに分かれると思います。飲食店の方であればこの3タイプを基に、日本酒のプレゼンテーションを判断してもよいかもしれません。

――では、外国人ゲストに日本酒を提供する際、飲食店の方はどんなことを心がけるとよいでしょうか。

まず、ひとくくりで“外国人”と捉えるのはやめましょう。多くの国があり、それぞれに食文化の背景があり、それぞれの人に好みもある。1つのパターンでゲストを満足させるのは難しいです。そのゲストが欲しいものは何かを探ること、その作業を楽しむ姿勢が大切です。

例えば、ゲストが注文する料理から、その人のお酒の嗜好を探ってみるのもいいでしょう。だって、「から揚げ」を選ぶ人と「塩辛」を選ぶ人では、好みが違うじゃないですか(笑)。

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