アメリカ巨人企業が支配する飲食料業界の展望

生き残りをかけた競争戦略でM&Aも活発に

同じくスナック食品で世界トップクラスの企業がモンデリーズ・インターナショナル、世界80カ国以上でビスケット、チョコレート、ガム・キャンディ、チーズなどを事業展開している。

ビスケットのオレオ(写真:モンデリーズ・インターナショナルHPより)

2018年の売上高は289億ドル、同年末の従業員数は約8万人を数える。旧クラフトフーズを母体とし、フィリップ・モリス傘下にあった2000年にナビスコと合併。2007年にスピンオフすると、2012年に北米食品部門を分離し現社名に変更している。

主力ブランドは、ビスケットの「オレオ」、クラッカーの「リッツ」、チョコレートの「キャドバリー」「ミルカ」「トブラローネ」、ガムの「クロレッツ」「トライデント」、キャンディの「ホールズ」、チーズの「フィラデルフィア」と、日本でもおなじみのものばかりだ。

日本でもお馴染みのケロッグ

1906年創業のケロッグは朝食用シリアルを世界で初めて開発した食品メーカーで、主力のシリアル商品のほか、クラッカーやクッキー、栄養食品や冷凍食品などを幅広く展開している。

主要なブランドとしては、シリアルでは代名詞ともいえる「コーンフレーク」「オールブラン」を中心に、赤いスカーフをまいたトラ(トニー・ザ・タイガー)のキャラクターが目印の「Frosted Flakes」、フルーツなどの素材や栄養価を重視した「スペシャルK」などがある。また日本未展開ながらアメリカでは大人気のクラッカー「チーズイット」や「オースティン」、ワッフルの「エッゴー」、そして日本でもおなじみのポテトスナック「プリングルズ」なども同社の代表的なブランドの1つだ。

現在、これらの製品は21カ国で製造され、180カ国以上で販売されている。2018年末現在の従業員数は約3万4000人だ。余談だが、昨年12月のM-1グランプリで優勝したお笑いコンビ・ミルクボーイのネタに使われたことで注目が集まり、コーンフレークが品切れになったお店もあったとか……。

シリアル分野で競合するのはゼネラル・ミルズ(GIS)。「チェリオス」「チェックス」など複数のブランドを所有している。そのほかヨーグルトの「ヨ―プレイ」やタコスの「オールド・エル・パソ」、2014年9月に買収した有機食品の「アニーズ」ブランドでもさまざまなカテゴリーの商品を展開している。同社の売上高の71%、営業利益の85%(いずれも2019年5月期)が北米地域ということもあり日本ではなじみのないブランドが大半だが、高級アイスクリームの代名詞ともいえる「ハーゲンダッツ」は例外だ。2019年5月末時点の従業員数は約4万人。

日本との関係でいえば、1977年に同社と提携したハウス食品がスナック菓子分野に参入し、翌78年に「とんがりコーン」を発売した。この「とんがりコーン」と同じ三角帽子型のスナック「Bugles」は発売から55年が過ぎた今も健在で、アメリカ内だけではなく中国や韓国などでも販売されている。

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