アベノミクス後、政府は景気判断基準を変えた

AIが示す現状は「景気は厳しさを増している」

月例経済報告の「基調判断生成AIモデル」を用いて、アベノミクス前後で「基調判断の判断基準が変わったかどうか」を検証してみた。

具体的には、2012年末までのデータセットを学習データとしたモデルを作成した上で、2013年1月以降のデータセット(過去12ヵ月分のCI一致指数の個別9系列)から想定される基調判断の生成を行った。アベノミクス以降のデータを学習データから外すことにより、アベノミクス前の判断基準を反映したモデルを作成することができる。仮に判断基準が変わっていないのであれば、実際の基調判断を再現することが可能であるはずである。逆に、再現ができなければ政府の基調判断の判断基準に変化があった可能性が疑われる。

アベノミクス以降に基調判断は「楽観的」に

2019年以降の基調判断について、実際の基調判断とアベノミクス前のモデルを使って生成した文を比較すると、明らかにモデルの生成文の方が弱気な表現が並んだ。つまり、アベノミクス以降(2013年1月以降)は基調判断の判断基準が変化し、より強気、楽観的になっている可能性が高い。

2019年12月の基調判断については、実際は「弱さが一段と増しているものの」という警戒文がついてはいるが、「緩やかに回復している」という表現は前月から維持された。しかし、アベノミクス前のモデルを使った生成文は「一層厳しさを増している」という非常に弱い表現となった。

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