次に、基調判断の文章を5段階で分類してスコアを作成してみた。「回復/緩やかな回復」は5、「持ち直し」を4、「横ばい」を3、「弱含み」を2、「悪化」を1などとした。これで、実際の基調判断とアベノミクス前のモデルが生成した文を比較すると、スコアの推移がかなり異なることが分かった。
具体的には、モデルが生成した文章のほうがCI一致指数と連動していることが分かった。つまり、アベノミクス前まではCI一致指数に連動した基調判断が発表されていたとみられる一方、アベノミクス以降は基調判断の判断基準が強気化したことで連動性がなくなってしまったようである。
今後、政府がどのような基調判断を発表するかは定かではない。アベノミクス以降のデータだけでは少ないため、精度の高いモデルを作成することは困難だからだ。だが、景気動向を見極める材料として月例経済報告での「基調判断」は有用性が低いと考えておくべきだろう。
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