『意思決定力』を書いた本田直之氏(レバレッジコンサルティング代表取締役社長兼CEO)に聞く


 自分自身、本をたくさん読み、そこで読者の立場から得たものが基礎になっている。それだけ、こういう本なら役に立つということがわかっているつもりだ。読む人にとって役に立つことが、私の執筆のボトムライン、つまり絶対要件。役に立たなければ書いてもしょうがない。

同時に大事にしているのが再現性だ。誰もがうまくいったことは、またうまくいかせたい。再現性を持たせることは、自分が繰り返してできるだけでなく、他人にも要領をわかりやすく示せ、参考になりやすい。

--再現性もトレーニングで強化できますか。

せっかくうまくできても、そのまま放置してしまうと、次に同じ状況になってもできなかったりする。それを再現できるようにロジカルな体系だった形にまとめる。そうすれば、ギャンブルの連続のような取り組みになることは避けられる。

意思決定も賭けではいけない。意思決定に再現性を持たせれば、ギャンブルではなくなり、確率を上げることができる。もし見込みが6割でもリカバリー力が4割あればいい。リカバリー力をしっかりつけておけば、やってみようと思えるようになる。問題があったときの対応策も取りやすい。それをシミュレーションしておく。それもイメージするだけでもいい。

有名な外科医が言っていた。手術には5%の想定外のことが起こる確率がどうしてもあるが、リカバリー力で補うそうだ。だから自信を持って手術ができる。それもトレーニングでリカバリー力を蓄えておかないと単なる賭けになってしまう。

--トレーニングすれば、誰でも向上できる?

意思決定力を強くするのもトレーニングに尽きる。毎日のなかで意識的にきちんと意思決定し、意思決定することに慣れる。そうすれば、決定力を蓄えていくことは十分に可能だ。この本では、仕事だけでなく、パソコン選び、不動産選びなどの例を使って、具体的にどう鍛えていけばいいかを示してある。

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • おとなたちには、わからない
  • 野口悠紀雄「経済最前線の先を見る」
  • 日本資本主義の父 渋沢栄一とは何者か
  • 新型コロナ、長期戦の混沌
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
三菱重工と日立 「統合」破談から<br>10年 製造立国の岐路

10年前に統合構想が破談になった三菱重工業と日立製作所。その後両社は対照的な道を歩み、2009年に伯仲していた時価総額は今や日立が大きく上回っています。本特集では明暗が分かれた三菱重工と日立を主軸に、製造立国・日本の生きる道を探りました。

東洋経済education×ICT