「運動不足のせいで太っている」という迷信 週2のジム通いより1日3回の食事改善

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基礎代謝のピークは何歳?(図表:AERA dot.)

代謝には基礎代謝、生活活動代謝、食事誘発性熱産生の3種類がある。基礎代謝は終日、1ミリも動かず椅子に座った状態でも消費されるエネルギー。日常生活や運動による消費が生活活動代謝。食事による栄養素が分解・吸収される過程で消費されるのが食事誘発性熱産生。全体の約70%を占める「基礎代謝」を上げることが、太りにくい体への近道だ。

基礎代謝は年齢とともに低下する。男性で15~17歳、女性で12~14歳がピークだ。森さんによると、体を動かす要であり基礎代謝量を増やす筋肉は、30歳を超えたあたりから、何もしないと年1%程度ずつ減る。年とともに内臓機能も低下するので、基礎代謝は下がる一方なのである。

ここで素朴な疑問をぶつけてみた。森さんはピラティスや筋肉トレーニングを行うスタジオを運営する運動指導者だ。なぜ「食事でやせられる」と主張するようになったのか。

太る原因は運動不足ではない

「長年、トレーナーとして指導をしながら気づいたのは、『結局、体形が変わる人は食事を変えた人だ』ということでした。丸1日、マシンを使って鍛えることを繰り返しても体重が減らないケースがある。よく聞いてみたら、単に好きなものをたらふく食べたいから運動している人が実に多かったのです」

そもそも太ったのは運動不足より食生活に原因があるのに、「私は運動不足だから太っている、だから運動すればやせる」と信じている人も珍しくない。

「1週間で考えてみましょう。食事は1日3食、合計21回もある。ジムでの運動は週2回と考えると、太るかやせるかを決める要因の大部分は食事。運動もすばらしいのですが、栄養を正しく摂取して代謝を上げることこそダイエットの最重要ポイントだと考えるようになりました。運動は、女性ならキュッと上がったヒップになる、男性ならスーツの似合うがっしりした肩になる、などのボディーメイクのために楽しんでほしい」

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