交通事故死よりも多い「ヒートショック」の恐怖

「住宅リフォーム」でできることは何か?

ヒートショック予防策:お手軽パターン(1)暖房設備機器の設置

まず、入浴時のヒートショックを防ぐために、浴室と脱衣室(洗面室)に暖房設備を設置する工事が考えられる。浴室には「浴室暖房乾燥機」を、脱衣室には「脱衣所暖房機」を設置するという方法だ。

浴室暖房乾燥機は、既存の換気扇と取り換えることができることが多い。暖房だけでなく梅雨・長雨のときの衣類乾燥、夏には涼風、湿気を取り除く換気の機能があり、ヒートショック以外の効果も期待できる。

脱衣所暖房機は、壁掛けタイプで、暖房と涼風の機能がある冬と夏に活用できるものがオススメだ。狭い脱衣室で着脱を行うと、床置きの暖房器具の場合は、つまづいたり倒したりする危険性があるが、壁掛けタイプなら省スペースになる。

また、機器を選んで電気工事をして取り付けるのでお手軽だし、いずれの費用も10万円前後~(浴室暖房乾燥機は電気式の場合)が目安というので、費用もお手軽といえそうだ。

窓のリフォームをする策

ヒートショック予防策:お手軽パターン(2)窓のリフォーム

部屋の温度を一定に保つには、外の冷気を中に取り込まず、室内の暖気を外に逃がさないことがポイントになる。それには、住宅の中で最も熱の出入りが大きい「窓」の断熱リフォームが効果的だ。

窓のリフォームには、サッシごと断熱性の高いものに変える「窓の交換」とサッシはそのままでガラスを断熱性の高いものに変える「ガラスの交換」、既存の窓の内側にもう1つ断熱性の窓を設置する「内窓の設置」の3つの方法がある。

大野さんのおススメは、「内窓の設置」だ。既存の窓の状態を問わず、管理規約で窓のリフォームが禁止されているマンションであっても設置が可能で、費用も抑えられるという理由だ。とくに、サッシの断熱性が低いとサッシ部分に結露が生じるなどの問題もあるので、サッシもガラスも断熱性の高い内窓を付けるのがよいという。

既存の窓サイズに合わせた内窓を室内側から取り付ける。比較的容易に設置でき、1カ所当たり1時間程度で作業は完了(写真:大野光政氏提供)

住宅のすべての窓をリフォームするのが理想的だが、費用が限られるなら、リビングダイニングや寝室など、居住している時間が長い部屋の窓を優先するのがいいという。

内窓の工事は1つ当たり1時間程度で終わり、窓のそばの荷物を片付ける程度で済むので、工事自体はお手軽だ。費用は窓の大きさによって変わってくるが、リビングの掃き出し窓のような大きなもので1カ所当たり10万円前後だという。

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