新駅舎に移転「銀座線渋谷駅」は便利になったか 改札2カ所、乗り換えの動線はシンプルに

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ホーム階に着くと、その変貌ぶりに驚かされる。ホームの全長は102m。そこに緩やかに湾曲する45本の“M型鋼”が等間隔に並び、柱のない広々としたホーム空間を支える屋根を形作っている。

これによってホーム幅を6mから12mの2倍に拡幅し、ホームと線路の配置も、乗車・降車用に分かれた相対式から、線路を挟んだ「島式」に変更する空間を確保した。線路とホームを含めた駅の全幅は23~28m、ホーム床から天井までの高さは7.2~9mだ。

この骨組みも白色で統一されており、白いホームの両側をオレンジ色の列車が行き交う。今は仮設床のためホーム上のノンスリップ合板はグレーだが、今後も7月の五輪開催に向けて工事が進み、ホームドアを設置するとともに真っ白な床面へと変わる。今は上空にあるケーブルラックも床下に移設される。

コンセプトは「近未来的な駅」

新駅舎全体を貫く考え方について、建築を担当した工務部の三丸力所長は「近未来的な駅を造ること」と語った。同社のデザインコンセプトでは、これを「フューチャーシティ」と表現するが、とにかく緩やかな曲線が連なる様子は、巨大な生物の体内にいるような気にもさせる、不思議な雰囲気を生み出している。

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