「人生マジで貯めるべきお金」の超簡単計算法 2020年に覚えておけば、誰でも一生役に立つ
ここで大切なのは、毎月の必要貯蓄額を守ることです。そして、2つめのポイントである運用の大まかな方針を決めます。
「360」という数字を使えば運用可能額がわかる
具体的には、毎月の必要貯蓄額を守りつつ、そのうちリスク商品にいくら投資をするかを決めます。「リスク商品にいくら投資するかと言われても、自分で決められない!」という方もいると思いますが、実はこれは、増補改訂版『人生にお金はいくら必要か』でもご紹介していますが、「360」という数字を使えば、簡単にわかります。
基本的な考え方は、「国内外のインデックスファンドで分散投資した場合、年間で、運用額の3分の1くらいを失う状況を最悪の場合」と考えて、それでも生活設計に問題がないかを確認します。
運用は当面使わないお金ですることが基本ですし、全体としては必要な貯金を続けていますので、仮に運用で大きな損が出たとしても、直ちに困ることはないでしょう。でも、運用の損は老後の生活に影響を与えます。この影響を評価するときに、「360」という数字を使うのです。
360とは、「人生設計の基本公式」で「老後期間」を65歳から95歳までの30年間(12カ月×30=360カ月)と考えた場合の月数です。損失の金額を360で割ると「老後、1カ月当たりで取り崩すことができる金額がどのくらい減るか」が計算できます。
仮に、360万円損をすると、老後のひと月当たりの生活費は1万円減ることになります。例えば、老後生活費が30万円の人は、29万円になります。逆に言えば、360万円程度まで損が許容できる人は、360万円×3=1080万円までリスク資産に投資することが可能だということです。
前出の計算ツールを使っていただければ、「必要貯蓄率(S)」を求めたうえで、スクロールすると「老後生活費」がわかります。その老後生活費をもとに、どれだけ運用できるのかを、具体的に金額ベースで考えてみてください。これは、よく証券会社などで聞かれる「リスク許容度 高・中・低」などという抽象的なものよりも、かなり具体的でわかりやすいと思います。
このように、運用を考えるときには、リターンだけに注目するのではく、最悪の場合も想定して、リスクをいくらとれるか考えてみましょう。
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