新型「ディフェンダー」71年目の大刷新の全貌 ランドローバーの本格4WD車は何が変わったか
「ただし、初代がいくら個性がたったアイコン的なモデルといっても、今回のモデルチェンジが、安全基準を現代的にアップデートしただけのものとなっては、ブランドにとって意味がないと思います。時代に合わせつつ、次世代につながるデザインこそ、重要なのです」
現代的な要素として、1つは、極限環境向けに開発したとうたわれる「D7x」アーキテクチャーの採用がある。軽量アルミニウムのモノコック構造は「ランドローバー史上最も頑丈なボディ」だそうだ。
車体はデザインスケッチから飛び出してきたような、なんというか未来的な雰囲気だけれど、一方で、前後オーバーハングを切り詰めてオフロードにおけるアプローチアングルとデパーチャーアングルをかせぐ設計をとる。ツインスピードトランスファーギアボックスや、電子制御アクティブディファレンシャル、さらに、電子制御のエアサスペンションを利用して深い渡河性能を実現するなど、最新の技術をふんだんに使っている。
各所のデザインもアップデートした
インテリアも雰囲気たっぷり。「あえて金属がむき出しのようにするなど、ディフェンダーのイメージを活かしています」とはマクガバン氏の言葉だ。
インフォテイメントシステムのモニターなど最新のデジタル技術の端末も、ディフェンダーのイメージを損なわないような専用デザイン。
そのうえで、居心地がよさそうに見えるのだから、デザイン力が高い。
そういえば、ランドローバー車の最近のインテリアを見ていると、レザー離れというか、レザーが最高級という価値観からあえて離れ、ウールや植物繊維を使ったファブリックに注目しはじめている姿勢がみてとれる。