アメリカでバカ売れ「アマゾンコート」の今 アマゾンでしか売っていない100ドルダウン
報道も続き、AOLは使用されているダチョウの毛の品質について取り上げ、CNBCは、ほかのコートメーカーはうろたえるべきではないという専門家の意見を紹介した。でも、今となってはうろたえるのも当然かもしれない。オロレーの創業者によると、同社の2019年1月の収益は2017年の通年を上回り、2019年の収益は3000万〜4000万ドルを見込んでいるという。
ニューサイト「Vox」の分析によると、雪だるま式に流行するアイテムは、多くのメディア企業がアマゾンなどのショッピングサイトにリンクを張り、読者がそこで買い物をすれば利益を得られることとも関係があるという。
アマゾンコートがブレイクした理由
アマゾンコートはこの秋、メインストリームを一層目指しているようだ。オプラ・ウィンフリーはコートをお気に入りリストに入れた。アマゾンはコートを特集したホリデーカタログの郵送を開始。ESPNのレポーターであるミッチェル・スティールは最近、オリーブカラーのアマゾンコートを着てテレビに出演した。
ファッションサイトは2019年の新色(レッド)や、メンズやキッズ商品など展開が広がったオロレーのコートに注目している。コートに関するほぼすべての記事には、それを購入することができるリンクが張られている。
なぜこのコートにこれほど大騒ぎするのだろう? ファッショントレンドはどの時代にもあり、インスタグラムが誕生するずっと前から商品が口コミで広がることはあった。しかし、アマゾンコートにはユニークな点がいくつかあった。
第1に、名前が知られたブランドの製品ではなかった。ビルケンシュトックが再びヒットしたのとも違うし、1950年代に創業し1990年代に流行したハッシュパピーとも違う。
第2に、コートは実店舗ではいっさい取り扱っていなかった。アマゾンでしか購入することができなかったため、冬用コートにもかかわらず試着をせずに買うしかなかった。