アメリカでバカ売れ「アマゾンコート」の今 アマゾンでしか売っていない100ドルダウン
昨年、インスタグラムでアマゾンコートのファンアカウント(@theamazoncoat)を開設し、最近運営を再開したローレン・ポズナーは、「コートを着たのは一度だけ」と打ち明ける。「確かに着ている人を見かけるようにはなったが、それほど多くはない」。
「私のコートはセミリタイアしている」と話すのは、2017年秋にコートを購入した写真編集者兼プロップスタイリストのローレン・エプスタインだ。「汗をかいても気にならないから、ジムに行くときに着ている」。
昨年冬にコートを買った作家のローレン・ウォーターマンも否定的だが、別の理由からだ。ワイドコートは今年はやっているストレートのワイドパンツと合わないという。「でも」と、彼女はため息をつきながら言った。「別のコートを買う余裕がない」。
2017年の寒波で街中に広まった
バイラルで広がった多くのものと同様、アマゾンコートは人々に認識される何年も前から流通していた。おしゃれな女性たちが着ているにもかかわらず、有名ブランドの製品でなかったことから、ファッション系のメディアが最初に注目。コートを製造する中国メーカー「オロレー」は、以前はアマゾンでシューズラックなどを販売していた。
2017年春に『ニューヨーク・マガジン』のショッピングサイト「ストラテジスト」に取り上げられる前の冬から、アッパーマンハッタンでオロレーのコートを見かけるようになった。ニューヨーク在住の編集者エイミー・ラロッカはアッパーイーストサイドで見つけ、同誌はコートをはやらせた人を見つけようとした。
すると、コミュニティセンター「92nd Street Y」のある教師がインフルエンサーとして重要な役割を担ったとみられることがわかった。彼女は2016年にアイスランド旅行を計画していたときに、旅行ブログでコートを見つけたという。
ニーマン・マーカスのファッションディレクター、アナ・マリア・ピメンタルが噂で聞いたところによると、韓国のブロガーが最初にそれを着たという。ともかく、2017年秋に寒波が訪れたことで、アッパーマンハッタンで流行が始まったコートはダウンタウンまで拡散した。