2065年、日本の人口ピラミッドはどうなるか 中低所得国では増えるが日本は1億人を切る

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以下では、10年程度の単位での長期予測を考えることとしましょう。

企業や政府、そして個人は、20年、40年先の世界を見ながら計画を立て、行動する必要があります。

世界人口は100億人を超え、インドが最大人口国になる

長期予測の基礎となるのは、人口推計です。

人口はさまざまな経済活動の基礎となるため、人口の長期予測なしに経済予測を行うことはできません。

他方で、人口予測は最も確実な予測なのです。

例えば、20年後の社会を考える場合、その時点での20歳以上の人口はすでに生まれているのですから、かなり正確に予測できます。

ただし、出生率や平均寿命に予測誤差があることには、注意しなければなりません。

いくつかの長期人口推計が行われています。

国際連合が、World Population Prospects 2019で、世界各国の将来人口の推計を行っています。

その結果の一部を示すと、図表1のとおりです。

(外部配信先では図を全部閲覧できない場合があるので、その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。

世界総人口は、2020年の77.9億人から、2060年の101.5億人へと、約1.3倍に増加すると予測されています。

2060年の人口を2020年と比べると、高所得国では1.04倍でほとんど変わらないのですが、低所得国では2.22倍にもなります。

2020年から2060年への増加数で見れば、全世界人口の増加数約24億のうち、半分以上の14億人が中所得国で生じます。

地域別に見ると、アフリカの人口が16億人増加(2.2倍の増加)です。他方、ヨーロッパの人口は減少します。

国別にみると、2020年で世界最大の人口国である中国の人口は、2040年までは増えますが、その後は、少子化などの影響で減少に転じ、2060年には2020年より7%ほど減少します。

中国に代わって世界最大の人口となるのは、インドです。

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