では、事前選考の方法は何が多いのだろうか。最も多かったのは、エントリーシートで85%に及ぶ。エントリーシートを課さない企業は少数派だ。
次いで適性検査が64%、面接が51%などとなっている。なんと、学力検査を課された学生も35%と、3人に1人の割合になっている。
インターンシップだけの選考で、わざわざ学力検査まで課す必然性がわからない。もはや本選考となんら変わりがないといえるだろう。企業側は、今後の採用選考も想定したうえで、インターンシップの時点でより適性の高い学生を発掘する機会として、効果的に活用しようとしていることがうかがえる。
これまで参加したインターンシップのタイプ(期間)を見てみると、最多は1日タイプで、7割を超える学生が参加している。次いで半日タイプと、2~3日タイプがほぼ5割となっている。
昨年度と比較すると、1日は昨年と同様の傾向である一方で、半日は昨年の結果よりも10ポイント以上も増加している。インターンシップと称したセミナーがさらに増加しているということになる。中には1日で午前、午後と2社のインターンシップに参加した学生もいる。
これらの1dayインターンシップによくある内容は、「事業の紹介」や「グループワーク」「座談会」となっており、職業体験としてのインターンシップの要素は皆無といえる。
しかし、就職活動を意識する学生にとっては、限られた期間中に効率的に複数の企業のインターンシップに参加し、採用選考を有利にしたいと考えるのであれば、1日や半日のタイプが現実的に参加しやすい長さであるということなのだろう。
学生にとって理想は2~3日
一方、学生の経験を基に、「最も望ましいと考えるインターンシップのタイプ」を択一式で聞いたところ、2~3日タイプが文系では6割、理系でも5割を超えて最多となった。
今後参加予定のインターンシップのタイプでも、2~3日タイプが増加している。やはり、企業やそこで働く社員のことをよく知ろうと考えると、ある程度の時間が必要であることに気づくのだと思う。
学生が2~3日タイプが望ましいと考える具体的な理由としては、「1日程度だと企業のことは理解できず、3日以上であると学校を欠席しないといけなくなる」が非常に多く、「(2~3日程度であれば)就活仲間も作れる」や「企業の負担を考えるとこの程度がいい」等のほか、「コンテストタイプのインターンシップで実績を残すことが目的」と明確な目的を持って臨む強者もいる。
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