ホンダ「3代目インサイト」発売1年後の通信簿 月販1000台をクリアできない本質的な理由

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2018年12月に登場したホンダ「3代目インサイト」(写真:ホンダ)

3代目のホンダ「インサイト」は、昨2018年12月に発売された。初代は、1999年に発売され、1997年のトヨタ「プリウス」に次ぐ日本で2番目の量産ハイブリッド車として登場している。

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初代・2代目とも、次期型へフルモデルチェンジをする前に生産・販売を終えたのは、インサイトの数奇な運命だ。そして2代目の終了から約4年を経て新型インサイトは登場した。

新型までの3世代、それぞれがハイブリッド車としての価値をまったく変えて登場しているのも、独特な様相だ。初代は燃費性能の最優先が狙いであり、2代目は低価格でハイブリッド車の普及を目指した。新型となる3代目は、中型4ドアセダンのハイブリッド車になった。

目標は月販1000台だが…

4ドアセダンとなった3代目の新型インサイトは、アメリカで2019年の「グリーン・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したほか、同年の「カー・オブ・ザ・イヤー」で最終選考の3台に残り、高い評価を得ての船出であった。

3代目インサイトの価格はLXの332万2000円から(写真:ホンダ)

日本においても発売後の1カ月で約2000台を受注し、月販計画台数の2倍という数字を得ていた。顧客層の内訳は、50~60歳代が中心で、40歳代以下は1/4強の比率であったという。

日本自動車販売協会連合会(自販連)の乗用車ブランド通称名別順位を見ると今年1月に37位となっており、同社のミニバンである「オデッセイ」、SUV(スポーツ多目的車)の「CR-V」、そして伝統の「シビック」を抜いての実績を得た。ところが、5月を過ぎて50位以内から姿を消してしまい、結果的に月販計画台数の1000台に至らない状況に陥っている。

評価の高かったアメリカ市場ではどうか。「月販1500~2000台で推移している」とホンダ広報部の回答があったが、これは好調とは言いにくい数字だろう。

今年上半期(1~6月)の集計で、日本国内におけるインサイトの販売合計が5867台であるのに対し、アメリカでは1万2548台と2倍以上ではあるが、シビックの16万9172台、「アコード」の12万9435台からすると1桁異なり、フィットの1万7156台にも及ばない状況である。

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