個人投資家がマーケットに勝ち続ける秘訣とは 投資の神様は株価指数になんと「勝率8割」

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では、マーケットに勝ち続けることは可能なのでしょうか? 無理だという主張、可能だという主張それぞれあります。前者の主張の代表として『ウォール街のランダム・ウォーカー』や『敗者のゲーム』(ともに日本経済新聞出版社)といった書籍があります。これらの書籍は投資をするなら1度は読むべき名著です。ぜひ読んでください。

主張は明快で、長期的にマーケットに勝ち続けるのは無理であるから、そもそも勝とうとすることをやめるべきである。そして最も確実に投資成績を上げる方法は投資にかかるコストを下げることだから、できるだけコストの低い方法で市場の平均であるインデックスに連動する投資を行うべきだというものです。

さらに投資のプロ中のプロであるはずのファンドマネジャーが運用するアクティブファンド(市場平均に勝つことを目標に作られている投資信託)も多くの場合、コストを考慮すると市場に勝てないことも示されています。

投資の神様はなんとS&P500に勝率約8割

一方でマーケットに勝ち得ることを実績で示している例もあります。代表例が投資の神様として知られるウォーレン・バフェット氏でしょう。彼の名前は多くの方が聞いたことがあるはずです。89歳にしてバークシャー・ハサウェイという時価総額約33兆円の投資会社の代表を務める現役の投資家兼経営者です。日本最大の企業であるトヨタ自動車の時価総額が25兆円ですが、それをはるかに上回る巨大企業を経営しています。

バフェット氏の率いるバークシャーの投資成績とアメリカ市場の平均株価であるS&P500の投資成績を年ごとに比較したのが以下のグラフです。赤い線がバークシャー、青い線がS&P500の成績で赤い線が青い線を上回っている場合が圧倒的に多いことがわかります。

1965年から2018年までの54年間でバークシャーは42勝12敗、勝率約8割と大きく勝ち越しています。バークシャーの54年間の年間平均リターンは18.7%という驚異の成績です。比較されているS&P500も9.7%というとてつもない成績なのですが、それの約2倍の成績をたたき出しています。

(出所:バークシャー・ハサウェイ「株主への手紙」よりマネックス証券作成)

バフェット氏のほかにも、とてつもない成績を長期的に残した投資家は存在します。知名度はだいぶ落ちますが、ピーター・リンチ氏という伝説的な投資家がいます。ピーター・リンチ氏が運用したマゼランファンドという投資信託は、1977年から1990年に年率平均29%という市場平均を大幅に上回るスーパーリターンを達成しました。

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