「レアな人材」になった人が歩んできた意外な道 会社から出て生きて行くための秘訣

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ピョートルさん、小宮山さんが実践する「生き方改革」とは?(撮影:梅谷秀司)
会社の平均寿命が約23年とも言われる今、組織に依存することなく、いつ、どこででも働いていけるか。自分の市場価値に心配や不安を抱く人も少なくないだろう。
そうした中、昨今話題の「働き方改革」より「生き方改革」が大事だと発信し続けている2人がいる。1人は、モルガン・スタンレー、Googleを経て、現在は組織変革のコンサルティングを行っているプロノイア・グループ代表取締役のピョートル・フェリクス・グジバチさん。もう1人は、リクルートマーケティングパートナーズ スタディサプリ教育AI研究所所長で、東京学芸大学大学院准教授の小宮山利恵子さんだ。
今年、ほぼ同時期に発売されたピョートルさんの著書『PLAY WORK』と、小宮山さんの著書『レア力(りょく)で生きる 「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣』には、多くの共通点がある。どちらも、自分がやりたいことをやりながら学び続け、価値ある少数派となって、遊ぶように楽しく働くことを重視する点だ。お二人の生き方、働き方について語り合ってもらった。

自分の市場価値を高める考え方

ピョートル・フェリクス・グジバチ(以下、ピョートル):小宮山さんの著書『レア力で生きる』を読んだら、「これ、ぼくが書いた本?」と思うほど、自分が言いたいことを書いてくれていてびっくりしました。この本にある39の「to do」リストを実行できれば、その人のエッセンスがジュースのように絞り出されて「個」としての市場価値が高まり、「レア力」を高めることができると思います。

小宮山利恵子(以下、小宮山):私も、ピョートルさんの『PLAY WORK』を読んで、まったく同じことを思いました。この本でテーマにしている、「自己認識」「自己開示」「自己表現」「自己実現」は、著書でも書いたように、すべて私も段階的に経験してきましたから。

ピョートル:その4つは、自分でも飽きるほど言い続けていることです(笑)。重視すべきは、働き方よりも生き方で、自分の市場価値を高める基本となる考え方なんですね。まずは何をやるにも、自分のことを深く理解する「自己認識」が必要です。自分の夢や目標、何を望んで何を大切にするかなど、自分の価値観や信念をしっかりと認識しなければ何も始まらない。

小宮山:そうですね。私は、ベネッセコーポレーションを辞めて30代前半で転職活動をすることになったとき、人生を幼少期までさかのぼって振り返りました。そして、好きなことと苦手なことをすべて洗い出した。教育をやりたい気持ちはずっと変わらなかったのですが、子どもの頃からゲーム好きだったことを思い出したので、「ゲーム×教育」で何かできないかなと思い、グリーに転職したんです。

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