木下優樹菜のタピオカ恫喝騒動から何を学ぶか 「フォロワー530万人」の権力と裏腹のリスク

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その後、木下さんは活動自粛を発表しましたが、この間も冷静さを取り戻せていたとは言えません。騒動がはじまってから活動自粛の発表まで1カ月以上かかってしまったことが批判を大きくしてしまいました。

そもそも芸能人の活動自粛は「イメージダウンの下げ止まりを狙った」ものであり、「活動再開に向けた第1段階」とも言えるものですが、重要なのは「その前に自らの口で説明責任を果たしておく」こと。それをしない限り、「逃げた」「不誠実だ」などとイメージは下がり続けてしまいます。

イメージは「恫喝したヤバイ人」のまま

その点、木下さんは会見を開かず、肉声を発していません。人々が木下さんに抱くイメージは「恫喝したヤバイ人」のまま。嫌悪感が消えていないほか、メディア報道が少なかったため、所属事務所ともども「逃げた」「不誠実だ」と思われてしまいました。相手に謝罪の意を表し、反省するための活動自粛ではなく、「いまだ自分を守ろうとしている」とみなされているのです。

もしかしたら木下さんと所属事務所は、「ネットでの行為から発生した騒動だから、会見ではなく文字のやり取りでいいかな」「世間の反応をうかがいながら今後の方針を決めよう」と思ってしまったのかもしれません。

騒動が発生してから1カ月以上も経過したことと、活動休止の前に会見で説明責任を果たさなかったこと。これが木下さんの犯した4つ目の失敗でした。ビジネスパーソンも同様に何らかの失敗を犯したときは、「スピーディーに対応すること」「迷惑をかけた相手(上司、同僚、取引先など)に自分の口で謝罪すること」が求められます。

これまで培ってきた実績や立場を失わないためにも、「メール1本くらい大丈夫」「相手は自分よりも格下だからいいだろう」と侮らず、ここで挙げた4つの失敗を反面教師にしてみてはいかがでしょうか。

木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者

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きむら たかし / Takashi Kimura

テレビ、ドラマ、タレントを専門テーマに、メディア出演やコラム執筆を重ねるほか、取材歴2000人超のタレント専門インタビュアーとしても活動。さらに、独自のコミュニケーション理論をベースにした人間関係コンサルタントとして、1万人超の対人相談に乗っている。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)など。

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