第5回 ドイツから考える、体罰が生まれない理由

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平日でもスポーツを楽しめるのは

スポーツ・クラブは平等の人間関係があり、そして社交の場になっていることが伺えるが、その背景には「競技」のほかに「ブライテンスポーツ(幅広いスポーツの意)」という概念があることも大きい。余暇や愉しみとしてのスポーツということだが、この概念があるために老若男女、体力や身体能力に応じてできるスポーツ活動の実現につながる。

また冒頭で述べたように、大人も子供も平日にスポーツ活動を行なっている。ドイツの学校はいわゆる部活がない分、クラブが活動場所になる。また職住近接、短時間労働という傾向が強いため、大人も可処分時間があり、平日でもスポーツを楽しめるのだ。

ここで考えたいのが、これだけの歴史と理念、それに各地にたくさんあるスポーツ・クラブがドイツの社会にどのように影響しているかだ。

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