「新たなバブル相場」が始まったかもしれない

「売り方」は再度の「買い戻し」を強いられる?

「新たなバブル相場」が始まったのだろうか?(写真:ロイター/アフロ)

日経平均株価を代表的な指標とする日本株は、今後一段と上昇するのだろうか。

機関投資家が大きな資金で「利ザヤ」を稼ぐ手法の一つに「裁定取引」があるが、東京証券取引所によると、裁定取引に係る現物ポジションは、売り残1兆3687憶円(5億6318万株)、買い残5729憶円(2億7276万株)。「売り残÷買い残」の倍率は2.39倍だ(株数ベースでは同2.06倍、いずれも10月25日現在)。

この数値は解消気味とは言え、まだ圧倒的に売り残が多く、市場の姿は先安型が変わっていないことを示す。また個人投資家の姿勢を表す目印の1つと言われる日経レバレッジETF(上場投資信託)の貸借倍率(こちらは買い残÷売り残で表示)は0.72倍と、やはり買い残より売り残が圧倒的に多く、先安対応のポジションを崩していない。

「売り方」は何を期待しているのか?

いったい、売り方は何を期待して一定以上の売りポジションを維持しているのか。

米連邦準備理事会(FRB)は、10月29-30日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、3回連続となる0.25%の利下げを決定した。ジェローム・パウエル議長は会見で、利下げはここまでとし、「追加利下げのいったん休止」を示唆した。売り方はこれを期待していたのではないか。

実際、その通りになり、利下げに頼るアメリカ株は、「利下げ打ち止め感」による波乱で大きく下がるかと思われた。しかし事実は逆だった。11月1日、NYダウは大幅高で史上最高値まであと12ドルと迫り、S&P500とナスダックは終値ベースの史上最高値を更新した。

「景気後退への予防的利下げは3回までで、4回目以降は景気後退を認識した対策的利下げ」と言われる。その意味において3回目は確実に実施するが4回目(景気後退)を否定したパウエル議長の決断は正しかったことになり、市場も正しい判断をしたことになる。

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