GDP速報値に大幅な下方修正リスクあり 公共投資消化できず

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

内閣府では12年度確報値の大幅な下方修正を重要視し、今後は様々な対応策を検討する構えだが、現時点で即効性のある対応策はないのが実情だ。「12年度は震災復興による人手不足もあり特殊だった」(内閣府)との見方も出ている。

しかし、建設現場の人手不足はその後も続いており「13年度も確報段階での下方修正はありうる」(第一生命経済研究所の大塚崇広エコノミスト)とみられる。

ジャパンマクロアドバイザーズ・シニアエコノミストの野呂国央氏は「建設および土木の有効求人倍率と、実質GDPの公共投資の確報値の速報値からの修正幅には相関関係がある」と分析。建設業の有効求人倍率は昨年はじめ2倍程度だったが、年末には約3倍まで拡大するなど人手不足に拍車がかかっており、13年度も公共投資の大幅な下方修正がありうるとみる。

GDPを見誤ると税収の見通しも甘くなる。速報の精度を高めるには、公共工事に進捗具合をこまめに把握する仕組みなど統計作成上の工夫が必要といえそうだ。

また、公共事業の進ちょくを高めるような抜本的な人手不足を解消させる対応策を打ち出す必要性に政府は直面している。

(ロイターニュース 竹本能文 編集:田巻一彦)

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事