GDP速報値に大幅な下方修正リスクあり 公共投資消化できず

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2月17日、2013年10─12月期のGDP速報値は、市場予想を下回る前期比・年率プラス1.0%にとどまったが、確報値の段階でさらに下方修正されるリスクがある。都内の建設現場で12日撮影(2014年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 17日 ロイター] -2013年10─12月期の国内総生産(GDP)速報値は、市場予想を下回る前期比・年率プラス1.0%にとどまったが、確報値の段階でさらに下方修正されるリスクがある。

人手不足による工事進ちょくの遅れが、その大きな原因であり、この状況が改善されない場合、14年度に入っても速報値で示されたデータが確報値で大幅に下方修正されるリスクが高まりそうだ。

内閣府は昨年12月に2012年度のGDP確報値を実質で前年度比0.7%増と、それまでの推計値から0.5ポイント下方修正した。公共投資を実質14.9%増から1.3%増へと大きく下方修正したのが主な理由で、市場関係者の間では、GDPの精度を疑問視する声が出た。

公共投資が確報値でこれほど大幅に下方修正された背景には、速報と確報で公共投資のデータ算出方法が異なるためだ。

速報では着工・受注段階の統計がベースになる。そこに進捗ベースを機械的に掛け合わせて推計した国土交通省の建設総合統計を利用して積算する。これに対して確報は、各自治体の決算による実際の出来高に基づいて算出する。

速報に用いられる建設総合統計には、工事の受注から完成にどの程度の時間が必要か把握するため、国交省が数年ごとに実施している建設工事進捗率調査の数値が使われる。

現在は2006年の調査結果を利用している。人手不足がみられなかった当時の進捗率をそのまま推計に利用しているため、建設工事の進捗ペースを現実よりも高く推計しやすくなっている。

国交省では2013年に最新の進捗率調査を実施し、建設総合統計の精度を高めるため、早期に新たな建設総合統計の作成に活用したい方針。

だが、13年までの数年間に進んだ工事の進捗率を調査した結果であるため、その当時よりもさらに人手不足が深刻化している直近の進捗遅れをどこまで反映しているか未知数となっている。

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