「先に診察室に呼ばれる患者」の知られざる特徴 待ち時間を少なくするためにできること
病院は待たされるというイメージがある方が多いと思います。しかも、ほかの健康そうな患者さんが先に呼ばれたり、簡単な治療でもやたら待たされることもあり、病院がどのように運営しているのか、ますますわからない感じがします。
『知ってはいけない 医者の正体』の著者の平松類氏は現役の医者。巨大な総合病院である大学病院から、街角にある小さな診療所まで全国各地の病院に勤務し、延べ10万人以上の患者さんと接してきたことから、患者からの「医者にすごく聞いてみたい質問」に数多く答えてきています。そんな平松氏が、私たちがよく抱く疑問について解説します。
先に呼ばれる患者に共通すること
外来で呼ばれる順番が前後するのはなぜでしょうか? 「病状により前後します」と書いてありますが、「どう見ても自分より調子がよさそう」なのに先に呼ばれる人がいて腹が立つこともあります。それはいくつか理由があります。
先に呼ばれる患者さんでとくに多いのは、「ぱっと見では異常はないが、実は重症な人」。例えば、普通に見えるけれども、実は脳に出血が溜まっていて、「このままだと意識を失う可能性があるので手術が必要」といった人などです。
時間がかかる人も、先に呼ばれがちです。検査がいくつか必要で、先に診察をしてから検査をしたいという事情があります。
前回待たせすぎた患者さんも、早く呼ばれることが案外多くあります。例えば、「何時間も待たせて検査だけしたら、怒って帰ってしまった。なので次回の診察は、早い」ということです。
感染症の人も、早く呼ばれます。そのまま待たせておくと、人にうつしてしまうからです。咳をしていなくても、感染症の人はいます。
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