ジョン・カビラが2度の「長期休暇」を取った理由 休んだからこそわかったことがある

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フリーアナウンサーのジョン・カビラさんに、自身の長期休暇の経験も交えながら「休みの効用」について伺いました(写真:梅谷秀司)

今年4月の労働基準法改正により、企業は従業員に「年5日以上」の有給休暇を取らせることが義務化されたが、「休むと周りに迷惑がかかる」「忙しくなるから面倒くさい」「やることがない」など休暇取得をためらう人も多い。

実際、2017年度の有給休暇取得率はいまだに51.1%(厚生労働省の就労条件総合調査)と、前年に比べ1.7ポイント上昇とはいえ、半数は有給休暇が取れていない。基本的に有給休暇はすべて消化する“世界基準”に照らし合わせても、日本はまだまだ遅れをとっているのは否めない。

「日本人は休み下手」「日本人は労働生産性が低い」と長年言われながら、なぜ一向に状況は変わらないのだろうか。ドイツのように国民が1カ月以上休暇をとってもうまくまわる国がある一方で、なぜ多くの日本人は1週間さえ休めないのか――。

「働き方改革」で働き方を考え直すなら、当然休み方も考えなくてはならない。そこで、ラジオを中心にレギュラー番組を持ちながら、これまで約1年に及ぶ「長期休暇」を2度取った経験のあるフリーアナウンサーのジョン・カビラさんに、「休みの効用」について聞いた。

もともと10年を契機に休みたいと思っていた

――これまでに2度長期休暇を取られているんですよね。

はい、1回目のお休みが1999年から2000年にかけての約1年、その次が2006年から2008年にかけての1年半です。1999年のときは、J-WAVE開局からずっとがむしゃらに走り続けてきて、6、7年経った頃に「そろそろ休みたいなあ……」と思い休暇を取りました。

実は、もともと「10年を契機に休みたい」という気持ちはあったんです。それが、ちょうど「ウィンドウズ98」が出て、「これからインターネットの時代がくるぞ」という時期と重なった。

そこで、ネットとラジオの融合を考えるため、アメリカとイギリスの放送局を見て回る、という名目でお休みをいただきました。あのときは放電と充電を繰り返す1年でしたね。帰ってきてからは、スタッフの皆さん向けに報告会を開き、フィードバックもしました。

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