危機のJDI、見えぬ「スポンサー探し」の終着点

総会前日の出資者離脱でも資金繰りは万全か

JDIが2012年に設立された際は、「本邦中小型ディスプレイ産業の総力結集を実現し、技術的に差異化した世界最先端の製品を創造する」(2011年6月のINCJ資料)ことが出資の大義名分だったが、投資体力のある韓国や中国が台頭した今、価格や供給量で勝つことは難しい。INCJの支援は「ゾンビ企業の延命」との批判があることに対し、菊岡氏は「事業が担っている公共的な色合いもある」と言及した。

さらに、26日開示されたリリースには、予定通り出資が行われなかった場合に「当社の資金繰りが悪化することで事業継続が困難となる可能性があります」との一文も記されている。

株主から相次ぐ厳しい指摘

株主総会前日の出資取りやめという混乱の中、株主総会は予定通りに開催された。菊岡氏は会の冒頭、11月までに500億円近い資金調達のメドが立っていることを強調したが、冒頭のように株主からは厳しい指摘が相次いだ。

約2時間に及ぶ総会では、15人の株主から合計28問の質問が出た。最初に質問に立ったのは、2018年3月末にJDIに50億円の出資をし、発光ダイオードを手がける日亜化学工業だった。同社は「新任される取締役に、Suwaからの取締役が含まれていないのはなぜなのか。それが明確にならない限り、JDIからの取締役2人の選任に賛同しかねる」と問いただした。

これに対して、月﨑義幸社長(27日で退任)は「慎重に検討を重ねたが、時間が間に合わなかった。ただ、Suwaが役員の派遣をするという方針に変更はない」と回答。これも500億円の出資が完了することが条件であり、実現へのハードルは高い。

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