メルペイあと払い、「弱者搾取」を防ぐ具体策 ファッション領域でもメルカリ活用の新機能
――スマホ決済各社の直近の発表を見ていると、「還元」一色だった今年前半とは打って変わり、独自の機能や方向性、各社の色が出てきたと感じます。
メルペイとしては、創業当初からどうやって「メルペイらしさ」を打ち出すかを最重視してきた。スマホ決済に限らず、フィンテックという領域ですでに多くの会社がサービスを提供している中、メルペイは後発でスタートしている。メルカリ、メルペイであることの独自性をどう出すか、どうしたら必要とされる存在になれるか、ずっと考えてきた。
――そうした独自性を外に大きく打ち出せるようになってきたのは、利用者側のスマホ決済に対する“慣れ”が出てきたからでしょうか。
それはある。メルペイを出した2月の時点では、どこまで使ってもらえるか全然わからなかった。実際に還元含めいろいろな取り組みを行って、利用者・加盟店に支持してもらえるようになり、この夏くらいにやっと、ちゃんと立ち上がったなと実感できた。使ってもらえることはわかったので、それであれば僕らのカラーを出していこうと思えたのが、本当にこの6月くらい。ようやく自信を持てたという感覚だ。
自分たちの実現したい道を進む
――ペイペイは「日常に必要な機能を多岐にわたってそろえたスーパーアプリになる」とうたい、LINEペイも金融はじめ幅広く機能を追加しています。中長期で見ると、メルペイも同じような方向性を考えているのでしょうか。
他社については言及する立場にないが、決済手段が多様化していく中、われわれとしては「信用を創造して、なめらかな社会を創る」というミッションを実現していくことが最重要だと考えている。そう考えると、一次流通と二次流通(フリマ)の連携のような、メルペイならではの可能性がまだまだ大きく、やりたいメニューも多い。
決済を基軸にした多機能化というのは1つの道だと思うが、われわれとしては、同時にいろいろな金融サービスを投入していくというより、メルカリやメルペイでの体験をよりよくした信用領域をまず深掘りしていくのがいいだろうと。各社の動向に左右されるのではなく、自分たちの実現したい道を進む。
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