メルペイあと払い、「弱者搾取」を防ぐ具体策

ファッション領域でもメルカリ活用の新機能

――一次流通、二次流通のコラボレーションについては、ファンション領域から具体的な取組が始まりました。アパレル各社からすると、「フリマが活性化すると新品が売れなくなる」「メルカリは敵」という感覚がかつては強かったように思いますが、今は変わってきたのでしょうか。

メルカリはファッション領域の売り買いが活発なので、メルカリ内だけでなく、外とつながる取り組みができたらという思いはずっとあった。メルペイを出す前から掲げていた目標で、自分にとっても悲願だった。それが今、具体的に動き出した背景には、メルペイを出せたことで(アパレル各社との関係性が)よりよい方向に変わったということがある。

実際メルペイを導入いただくと、フリマで積極的に売っている人がその売上金で新品も買いに来る。今回登壇してくれた(ファッションECモールの)ショップリストは、メルペイを導入したことによる集客効果を明確に語ってくれた。そういう意味では、「メルカリ×メルペイ」で一次流通のアパレル企業にも価値を提供できるフェーズに入ったことは大きい。

CtoCが回り回って伸びる未来

――今回はオンラインストアへのメルペイ決済の導入とメルカリの「持ち物一覧」への情報連携の発表でしたが、今後は商品開発や販促支援に広げる計画です。ここまで実現できると、メルカリ・メルペイのBtoB事業として新しい収益源になりますか?

ここの支援自体で手数料を取ってビジネス化するというよりは、売り買いの流動性を高めて、メルカリの取扱高を上げるのが第一の目的だ。二次流通にマッチした商品開発がより一般化してくれば、メルカリも伸びる。BtoBビジネスというより、CtoCのところが回り回って伸びる、という未来を実現できればいい。

2020年初頭にはメルペイアプリの中に「持ち物一覧」のページを設置する(撮影:尾形文繁)

今回はEC事業者の参画が多かったが、自社サイトを持っているようなアパレルメーカー、製造から販売まで、オフラインでもやっているし、オンラインもやっているような各社と取り組みも深めたい。まさにモノの流れを作るところから、売って、人にシェアされるところまで見られるようになるので、今回の50社に限らず、さらに広げていきたい。

――また、メルペイ「あと払い」でも分割払いの新しい機能も発表しました。コンセプトムービーではこの機能を活用してサックス奏者への夢を叶えていく男性が描かれていましたが、実際にこのような使い方が定着するにはあらゆるハードルがありそうです

ムービーのように、メルカリを非常にうまく使いこなしている利用者は一部には存在している。特定のカテゴリー、例えばカメラとか、スポーツ用品とか、そういうものをうまく売って、そのお金で次のモデルを買って、自分のスキルを上げたり、楽しみを広げたりする利用者だ。ただ、それはまだほんの一握りのヘビーユーザー。こういう使い方をもっと一般にも知ってもらい、広げていきたいという思いがある。

そんな中で、あと払いの機能を充実させることで、よりわかりやすくこうした使い方をアピールしていけるのではないかと。家電やスポーツ用品、楽器といったカテゴリーの出品が充実してきているので、より使い方の幅を広げていけると思っている。

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