メルペイが「巣鴨地蔵通り」を占拠した真意

キャッシュレス還元をアピールに決済に誘導

メルカリの取扱高は年間4900億円(2019年6月期)と、前年度に比べ4割増えた。月間利用者数も1350万人を超えたが(2019年4~6月の平均、前年比2.6割増)、とりわけ50代以上の利用者は6割増と、顕著な伸びを示している。今回のキャンペーンも、こうした実績を踏まえてのものといえる。

生前整理をきっかけにハマるシニア層

メルカリが定期的に行っている利用者同士の交流イベント「メルカリサロン」では、昨年末から60歳以上限定の会を開催している。約20人という定員に対し、第1回の東京では180人、第2回の大阪では300人を超える応募があった。両サロンとも、参加者のほとんどが100件以上の取引経験を持つツワモノだ。

巣鴨地蔵通り商店街でメルペイ利用をアピールするのぼり(記者撮影)

どのようなものを売っているのか。趣味で手作りしている小物といったケースもあるものの、圧倒的に多いのは生前整理を入り口にハマるケースだ。

「ブランド品や大事に使ってきたモノでも、リサイクルショップに持っていくと、まとめて数百円とかにしかならない。メルカリなら欲しいと思ってくれる人に自分の納得した価格で譲れる」(メルカリサロン参加者の60代女性)。長年愛用してきたモノを処分する生前整理においてはとくに、こうした感覚を持つシニアも多いだろう。

スマホに慣れ親しむシニアが増えているとはいえ、メルカリを使いこなす層はまだ少数派。同社は今年、ヘビーユーザー向けのサロンとは別に、終活関連の展示会などで初心者向けのセミナーを積極的に行っていく計画だ。冒頭の講座もまさにその取り組みの1つである。

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