「マツダ3 SKYACTIV-X」乗ってわかった実力 ドイツでの試乗会に参加、日本発売は12月に

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マツダのエンジニアに話を聞くと「理想の走りのために」と手間暇を惜しまない姿勢に感銘を受けるが、ATの話になるとなぜか口数が減る……。やはり認識しているのか。

ちなみに価格は314万~362万円とガソリンより約70万高、ディーゼルより約40万高のプライス。単純なコストパフォーマンスで見てしまうと不利なのは承知だが、それよりもガソリン/ディーゼルとの視覚的な差が「間違い探しレベル」な事が問題だと思っている。

個人的には世界初の圧縮着火エンジン搭載車を所有している喜びが感じられる「プラスα」を与えるべきだと思う。なぜ、世界初のロータリーエンジン搭載車がコスモだったのかを改めてよく考えてみてほしい。

夢の扉を開けたエンジン

いろいろ厳しい事も書いたが、現時点の結論を言うとスカイアクティブXは基本素性の優れた原石で、磨き甲斐のある逸材である。つまり、スカイアクティブXは「夢のエンジン」ではなく「夢の扉を開けたエンジン」だと思っている。

マツダ3 SKYACTIV-Xの後ろ姿(写真:マツダ)

かつてロータリーエンジンがそうだったように、今後の進化・熟成で「ハイブリッド/EVよりも明らかにいいでしょ?」と言わせてほしい。また、個人的には扱いやすく、動的質感が高く、さらに官能性を備えているユニットだと思っているので、ロードスターなどのスポーツカー向けユニットにも発展させてもいいと思っている。

このように内燃機関に徹底してこだわるマツダだが、電動化に対して否定的ではなく、並行して開発は進められている。つまり、「物ごとには順番がある」というスタンスだ。そんなマツダの電動化ビジョンに関しては、また別の機会に報告したい。

山本 シンヤ 自動車研究家

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やまもと しんや / Shinya Yamamoto

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車雑誌の世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の気持ちを“わかりやすく上手”に伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗って活動をしている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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