日経平均株価の「潮目」は完全に変わったのか 436円上昇、1カ月ぶりに2万1000円台を回復
[東京 5日 ロイター] - 日経平均は大幅に3日続伸した。前日までに香港や英国などの政治的な懸念材料がいったん後退。米国株が上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でも朝方から幅広い銘柄への買いが先行した。その後、米国と中国が通商協議を開催することで合意したと伝わり、一段と投資家心理が好転。後場にかけて上げ幅を一時500円超に拡大させた。終値では8月2日以来となる2万1000円台を確保した。
香港では、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が、数カ月にわたる抗議活動の発端となった「逃亡犯条例」改正案の撤回を表明。また、英議会下院は、欧州連合(EU)からの合意なき離脱を阻止するための離脱延期法案を賛成多数で可決した。
リスクオフムードが後退する中、日経平均は寄り付きで、これまで上値抵抗線として意識されていた8月9日のザラ場高値(2万0782円06銭)を上抜け。その後、中国と米国が10月初めにワシントンで通商協議を開催することで合意したと中国商務省が明らかにしたことが好感されて上げ幅を拡大し、約1カ月ぶりに2万1000円台を回復した。
TOPIXも大幅続伸。東証33業種全てが値上がり。精密機器、海運、パルプ・紙、電気機器、機械などが値上がり率上位となった。市場からは「売り材料が一気に霧散した格好。そのためショートカバーが活発化し、売り物が引っ込む中を株価は駆け上がった。こうなるとムードは一変し、買いが買いを呼ぶ好循環になる」(国内証券)との声が出ていた。
個別では、エムスリー<2413.T>が大幅続伸。日本経済新聞社は4日、日経平均株価を構成する225銘柄に同社を採用すると発表した。日経平均連動ファンドや裁定取引に伴う需要が発生するとの期待から買いが先行した。除外される東京ドーム<9681.T>は下落した。
東証1部の騰落数は、値上がり1966銘柄に対し、値下がりが157銘柄、変わらずが27銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 21085.94 +436.80
寄り付き 20800.29
安値/高値 20787.93─21164.61
TOPIX<.TOPX>
終値 1534.46 +27.65
寄り付き 1516.01
安値/高値 1515.73─1540.59
東証出来高(万株) 134803
東証売買代金(億円) 24800.36
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