外国人が日経平均を買い戻す時が近づいている 企業業績は悲観されていたほどは悪くない
先週末7月26日のアメリカS&P500種指数は、22ポイント高の3025ポイント、ナスダックも91ポイント高の8330ポイントと反発。両指数とも史上最高値を再び更新した。一方で日経平均株価はハイテク関連銘柄のウエイトが比較的高いため、NYダウよりもナスダックに近いと言われるが、まだその連動性は現れていない。
月末のFOMCは「最後の贈り物」になる可能性
26日に発表された注目の米4~6月期実質GDP速報値は、季節調整済み年率換算で前期比2.1%増と、前期(3.1%増)からは急減速したが市場予想の1.8%増を上回った。しかも、GDPの約7割を占める個人消費は4.3%増(予想4.0%増)と、2014年10~12月期以来で最大の伸びを記録した。
個別決算でも、25日木曜日引け後に発表されたアルファベットの純利益が過去最高を更新し9.6%高。またスターバックスやツイッターの業績も好調で、それぞれ8%高、9%高と大きく買われた。「景気経済の回復と企業業績好調」となると、今までの緩和期待相場からは当該銘柄以外は売られるところだが、そうならないところを見ると、市場の反応が変わり、業績相場の領域に入ったことを示したのではないか。
しかし、企業の設備投資はマイナス0.6%、輸出もマイナス5.2%と、いずれもマイナスへと転落しており、7月30-31日のFOMC(米連邦公開市場委員会)では予防的に0.25%以上の利下げが実行される模様だ。今回のFOMCの措置が過去(緩和期待相場)からの、最後(今回で利下げ打ち止め)の贈り物になる可能性もある。
翻って、日本でも決算内容に対する反応として、先週のアドバンテストの急騰(同社株上場以来、最大の上げ率)はサプライズだったが、翌日の富士通の株価急騰もそれに匹敵する動きだった。依然、東証1部売買代金売買代金2兆円未達の日が続き、活況相場はいつになるのかといった市場だが、個別銘柄の動きには、裏に隠れた需給関係姿が垣間見られるようになってきた。その兆候がこの2銘柄に色濃く表れたのではないか。
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