「地頭がいい人」とそうでもない人の決定的な差 知識の世界で重要な「答え」よりも意味を持つ

拡大
縮小

近年よく耳にするようになった「地頭」という言葉は、コンサルティング業界や人事の世界では古くから用いられていたのだという。例えば、「地頭がよい学生を採用したい」というような言い方がなされていたわけだ。

つまり、ここでいう「地頭のよさ」とは、「知識を詰め込んだのではなく、柔軟な発想ができて新しい分野にも短期間で対応していく力を持っていること」となるのだろう。言い換えれば、先に触れた「従来の優等生」とは正反対の能力である。

(出所)『入門 『地頭力を鍛える』 32のキーワードで学ぶ思考法』(東洋経済新報社)

とはいっても明確に定義づけられていたわけではなく、言葉の使い方は人によってさまざま。そこで細谷氏は上記の図のように「地頭力」をビジネスに必要な3つの知的能力の1つとして位置づけ、図の上半分「ビジネス(あるいは日常生活全般)に必要となる知的能力」を、以下の3つに大別している。

①「知識力」(業界知識や各種専門知識等)
②「対人感性力」(対人的な感情や心理を扱う能力)
③「地頭力」(自ら考える力)
(143ページより)

「頭がいい」という状態は、「物知り」(知識力)、「機転が利く」(対人感性力)、「地頭がいい」(考える力)の3つがあってこそ成立するということだ。

次ページ3つの知的能力の相関関係
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT