「地頭がいい人」とそうでもない人の決定的な差 知識の世界で重要な「答え」よりも意味を持つ
次に細谷氏が焦点を当てているのは、地頭力と対人感性力との違いである。地頭力を対人感性力と比較すると、「地頭力を発揮するためにはある程度『性格が悪く』なる必要がある」というのである。
つまり、こういうことだ。
なお、これは地頭力と対人感性力との「使いどころの違い」にも表れてくるという。
一般的に仕事を進めていく場合、まずは頭の中で考えたり計画したりし、次いでそれを実行していくという流れになる。いわば川上から川下へという流れだが、このとき地頭力(=思考力)が求められるのは川上の場面だ。
また、頭の中ではクールに考え、実行に際しては必ずしも合理性や効率性にこだわらないという柔軟性も必要だろう。そういう意味では、「人間心理の矛盾」を逆手にとることで相手の心理や感情に訴えること、それが知的能力のうまい使い方だと細谷氏は言う。
HOW:「結論から」「全体から」「単純に」考える
話を戻そう。先の図「3つの知的能力と『地頭力』の全体像」の下側には、地頭力を構成する要素を定義しているのだという。
上の部分にあるのは、「結論から」考える仮説思考力、「全体から」考えるフレームワーク思考力、「単純に」考える抽象化思考力。そしてそのベースとして、論理的思考力(ロジカルシンキング)、直観力、知的好奇心の6つの要素があるということだ。
(146〜147ページより)
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