農協がいま、投資信託の販売に本気になるわけ

ベテラン証券マンと挑む一大プロジェクト

農林中央金庫はいま、全国の農協を通じて投資信託の販売に本腰を入れようとしている(記者撮影)

「農林中金に出向してくれないか」

中堅証券で30数年間、証券マンとして働いてきた松澤國久さんが、会社からそんな打診を受けたのは2017年秋のことだった。

農林中央金庫はいま、証券5社から松澤さんのようなベテラン証券マンをかき集めている。農林中金が初めて挑む、ある一大プロジェクトを担ってもらうためだ。

サポートプログラムを通じて投信販売に本腰

「資産形成サポートプログラム」と名づけられたそのプロジェクトは、農林中金が全国の農協(JA)を通じ、本腰を入れて投資信託を販売するというものだ。

しかも、ひととおりの商品と販売員を単にそろえるのではない。売り手の都合で商品を回転売買させず、顧客の事情やニーズに合った資産形成を促していく。

老後資金2000万円問題やかんぽ生命による不適切販売などによって、金融商品販売に注目が集まっている中、全国の農協がいま、投信販売の世界に恐る恐る踏み出そうとしている。

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