韓国の若者6人が語る「ヘル朝鮮」と「対日感情」

政治への関心希薄でも「日本は早く謝罪を」

「競争社会で勝ち残り、いい大学に入っていい企業に入らないと、その後の人生で経済的な苦しさを強いられます」(A君)

「大企業と中小企業の賃金差がものすごく大きいのは問題」(Fさん)

韓国社会は日本とは比べものにならないほど、大企業と中小企業の給料格差が激しいことで知られています。例えば韓国の雇用労働者統計(2017年)によると、従業員300人以上の企業の平均賃金が352万7000ウォン(約35万2700円)なのに対し、300人未満では224万3000(約22万4300円)。5人未満では167万2000ウォン(約16万7200円)まで落ちます。

ちなみに大企業とは、ほぼ四大財閥(サムスン、現代自動車、SK、LG)と政府系であるポスコの系列企業のこと。財閥系企業だけで韓国のGDP150兆円のうち70兆円を占めるという試算もあるほどです。

これらの大企業に入るためには、「SKY」と呼ばれる3つの一流大学――ソウル大学、高麗大学、延世大学――のいずれかを卒業し、かつ英語に堪能でなければなりません。そのため若者たちは、小さな頃から勉強漬けを強いられ、受験戦争は熾烈を極めます。大学受験に失敗すれば大企業には入れず、挽回のチャンスはありません。中小企業の安い給料で一生を過ごす羽目になり、文字通り人生が「お先真っ暗」になってしまうのです。

「大学の先輩には財閥系の大企業を狙っている人が多いですね。それ以外では公務員試験の準備をしている人も目立ちます」(Dさん)

人生の中で最も高い買い物は「住宅」ですが、若者たちは「家が買えない」としきりに訴えます。

「物価がどんどん上がっていますが、賃金上昇がそれに追いついていない。だから家を持つのが大変です」(A君)

「とにかく家が高いので、貯金が必要」(B君)

「家が高くて買えません。一方、文在寅の政策によって最低賃金が上がり始めているので、今後は正社員になれなかった多くの若者たちがフリーターのような感じで(家を持たず)生活していくのでは」(C君)

「私たちの世代は家を買うのは無理じゃないかと、友達とよく話しています」(Fさん)

声を上げる女性たち――“脱コルセット”運動

女子大生のDさんは、就職や住宅といった経済的な困難に次ぐ社会問題として「女性の権利」を挙げました。「昔よりだいぶよくなったけど」と前置きはしましたが、韓国の男尊女卑傾向は、若い世代にも色濃く残っているそうです。

「女性が職場で休暇を取りにくい状況に対して、男性は『女だから当然』という目で見ます。“女性は綺麗にしていなければならない”という男目線の圧力も強いですね。それに対して、“脱コルセット”というスローガンを掲げて運動する女性たちもいます」(Dさん)

“脱コルセット”は、抑圧されている女性の解放志向を表した言葉です。韓国では2016年、社会において抑圧される等身大の韓国人女性を克明に描いた『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著)がベストセラーになりました。日本でも2018年12月に発売され、話題になったのは記憶に新しいと思います。

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