「ボイコットジャパン」で韓国LCCに赤信号 「ドル箱」日本路線にキャンセルが相次ぐ
韓国CAPE投資証券のホン・ジュンギ研究員は「安全保障問題をめぐって、中国が韓国に対して経済的圧力をかけるなど韓国と中国の関係が悪化した2017年当時、訪中した韓国人数は前年比19%減少した。この前例から考えると、日韓関係の悪化がLCC各社の業績を悪化させる可能性も排除できない」と指摘する。
日本が輸出規制措置を発表する前となる今年第2四半期(4~6月)にはすでに、韓国LCC業界に業績悪化の陰が忍び寄っていた。韓国観光公社によれば、今年1~4月に日本を訪問した韓国人観光客は264万7400人と、前年同期比4.4%減少した。昨年は逆に5.6%増だったこととは対照的だ。
韓国LCC各社の株価も下落しており、訪日客数の減少が主な原因となっているのは間違いない。
チェジュ航空の株価は15%下落した
チェジュ航空の株価は今年6月28日に3万3150ウォン(終値、約3000円)だったが、7月上旬には2万8000ウォン(約2600円)と15.5%下落した。同期間、ジンエアーとティーウェイ航空の株価もそれぞれ17.5%、8.9%下落している。
このような状況に直面した韓国LCC各社は、中国に視線を向け始めた。2017年に前述した中韓関係が悪化した当時、中国路線を日本路線へと振り替えたこととまったく正反対な動きだ。
イースター航空やエアプサンなどは、中国路線の新規就航と増便にいち早く動き出した。今年5月、仁川・上海路線など6路線週27便の路線割り当てを受けたイースター航空は、7月12日から仁川・上海路線を週7便運航している。同社関係者は「大手キャリアより平均20~40%ほど安い運賃を設定し、顧客の需要を喚起する。今年下半期は中国路線を軸に収益改善を図る」と述べた。
エアプサンは7~10月に、すでに就航している釜山(釜山)・延吉(中国吉林省)線、釜山・張家界(同湖南省)線を増便させる方針だ。一方、大邱(テグ)・大阪線は減便し、大邱・東京線は運航を休止する。同社は、仁川からの中国路線を年内に開設する予定だ。チェジュ航空、ティーウェイ航空、エアーソウルも年内に中国へ新規就航する準備を進めている。
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