アベノミクスに致命的な欠陥あり 収益快進撃・JCUの粕谷佳允会長に聞く

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――働く環境を整えれば、日本のエレクトロニクス産業は復活するのでしょうか。
 ここまで総崩れになってしまったら、エレクトロニクスの復活は厳しいかもしれない。インテルの時代が終わり、やがてサムスン、アップルの時代も終わる。そしてまた途轍もない企業が出てくるだろう。それは中国企業かもしれないし、米国企業かもしれない。日本企業でないことは間違いない。

だが、エレクトロニクスだけが製造業ではない。例えば、京大・山中教授のiPS細胞に代表される医療分野。iPS細胞で10年後に人工腎臓ができると言われるが、5年でやってほしい。カネも人もどっとかけてもらいたい。

さっきエレクトロニクスの悪口を言ったばかりが、カメラだって、日本に敵う国はいまだにない。やはり日本人は緻密な民族なんだね。技術を磨く力を持っている。海外の優秀な人材を呼び込むとともに、こうした「力」をフルに引き出せば、日本の製造業の明日が開けてくると思う。

大改革が必要だが、一極支配は怖い

むろん、簡単な道ではない。当社でも最近、ついに台湾向けの売り上げが国内を上回った。売り上げだけ見れば、日本に本社を置く意味はもうない。香港かシンガポールなら法人税も安い。安倍さんは法人税を下げると言っているが、下げたって、向こうの方がまだずっと安いんだから。

新たに創設する国家戦略特区にしても、特区に進出してくる国は中国くらいでしょう。だが、その中国との関係が悪すぎる。日本の復活にはガラガラポンの大改革が必要です。ただ、改革は自民党の一極支配でやりやすくなった反面、最近の動きを見ていると(改革を通り越し)、何やら戦争へ戦争へと近づいている感じがしてならない。一極支配はいいのか悪いのか、と思います。

梅沢 正邦 経済ジャーナリスト

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うめざわ まさくに / Masakuni Umezawa

1949年生まれ。1971年東京大学経済学部卒業。東洋経済新報社に入社し、編集局記者として流通業、プラント・造船・航空機、通信・エレクトロニクス、商社などを担当。『金融ビジネス』編集長、『週刊東洋経済』副編集長を経て、2001年論説委員長。2009年退社し現在に至る。著書に『カリスマたちは上機嫌――日本を変える13人の起業家』(東洋経済新報社、2001年)、『失敗するから人生だ。』(東洋経済新報社、2013年)。

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